ババはマザー・デバインを讃えるダサラ祭の最終日にマハ・サマディを行ないました。 

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 タティヤはひどいガンで長年病床にありました。歩く事もできず、毎日血を吐いて苦しみ続けました。タティヤは子供の頃からババの食事の世話をし、衣服を着替えさせ、洗濯し、ドワルカマイを掃除し、献花を用意し、毎日火をおこし、雨が降った時はババに食事を運んでいました。小さい頃からそうやってババに仕えてきたのです。それがある日突然、大病を患いました。何年も床につき、起き上がることもできなくなりました。しかしババはまったく無視し、何年も顔をみることさえしませんでした。

 

30軒か40軒しかないこの小さな村の住人達は皆ひどく驚きました。タティヤが寝ている部屋のすぐ脇の扉の前を通り過ぎても、ババは「会う必要はない」と言ったきり顔を見る事もしません。タティヤはベッドで心が張り裂けそうでした。病気でひどく苦しんでいるのに、ババがそばを通り過ぎるのが見えるのに、ババは会いにきてくれません。

 

村人はみな混乱し、疑惑が大きく脹らみました。「あなたは本当に公正なマスターなんですか」、「このダルマは何ですか、ババ」、「あなたのリーラ(神のお遊び)ですか」「タティヤは何年もあなたに仕えたのですよ。いま彼は病気です。彼を治せないにしても、少なくとも傍にいって優しい言葉のひとつもかけてあげたらどうですか」、「ただ傍に座って、彼を幸せにしてあげればいいでしょう」、「ただ触って『心配するな』とか、なんとか言ってあげたらどうですか」、「彼は毎日泣いていますよ」、「彼はあなたに会いたいのに、来れないんですよ」と。なかにはタティヤをドワルカマイまで運ぼうとする者まで現われましたが、ババは「ダメだ。彼を連れてくるな」と強い口調で言って止めました。

 

それは1918年10月17日のことでした。

 

マハ・ヴィジャヤダーシャミ祭の期間中で、ドワルカマイにいたのはババとラクシュミバイだけでした。そこへ村からマハルサパティと数人の者が来てババに言いました。

 

「ババ、今日はマザー・デバインの祝祭日です。あなたの為に御馳走を用意しました。どうぞ家にいらして召し上がってください。それからタティヤが最後のお願いがあるそうです。今日、会いに来て欲しいそうです。毎年、彼が先頭をきってこのドワルカマイの飾り付けをし、マザー・デバイン祭の灯りを灯してきました。ですから、お願いです。彼の頼みです」しかし、ババはこう言いました。「それはお前達の知ったことではない。さぁ、お前達も昼飯を食べる時間だ。午後1時だ。さぁ、食べにいくんだ。私のドワルカマイから出て行けー!」ババは怒鳴りました。みんなババの性格を知っていたので、「わかりました、わかりました」と引き下がりました。

 

ババはその小さなドワルカマイ寺院に座り、ラクシュミバイは床を掃き、ババの食事を持ってくるために家に帰る仕度を始めました。ババは座って火をみつめながら、何やら知らない言葉でぶつぶつ言っていましたが、ラクシュミバイには理解できませんでした。彼女はババについてある考えを持っていました。「ババはまぁ、あれだから。。。」色々な話し方をするババの事を、誰もがみな頭がおかしいと思っていたのです。

 

すると突然、ババが言いました。「お前のスワミはあと数分で飛び立つ」

 彼女には理解できませんでした。「えぇ、もう随分昔からそう言ってますね」 するとババが急に咳き込み、その口から血が流れ出ました。それも大量の血です。