2023.12.17
昨日から降り始めた雪は、今朝になると20センチ程降り積もっていた。
今年もまた厳しい季節がやってきた。
この季節はやっぱり体にこたえる。
寒いので全身が強張り、腰痛や肩こりさらには、腹痛や頭痛まで引き起こすことになってきた。
それでも昨年までの現役時代は、気持ちを引き締め体に鞭打つように、冷え切った体育館での授業に耐えてきた。
裸足になり剣道の授業をやるほどである。
でも、今年はそんな気力は一分も湧いてこない。
暖房をつけている部屋にいても、ついストーブの前から動けなくなってしまっている。
困ったものだ。
自分の弱き心が嘆かわしい。
そんな惰弱な我を知っているので家に炬燵は置かない。
そんなものがあれば1日中、ダラダラと過ごしてしまいそうである。
テレビも日中はつけないでいる。
ただそれでも、今年は大河ドラマを欠かさなかった。
「どうする家康」
弱気な家康像を描いていたのだが、司馬遼太郎の小説に登場するような狡猾老獪な策略家ではなく、なんだか本当はこんなことであったのかもしれないと共感できることが多かった。
最終回に辞世の句が紹介されていた。
「嬉しやと 二度さめて一眠り 浮世の世は 暁の空」
あの時代、武士も農民も多くの人間たちが戦い続け、繰り返される無残な状況の中、何度無念さや嘆きを味わい続けたことだろう。
その人生は誰もが苦悩と困難に満ちた一生だったに違いない。
その戦いの時代を終わらせその後の250年もの平和の礎を築いた家康が、最後に詠んだこの句とはどんな奥深き思いと願いが込められているのだろう。
最終回もそうだったが、松本潤が心震わせ涙を流すシーンに何度泣かされたことか。
良い大河であった。
こんな姿は恥ずかしくて誰にも見せられたものではないのだが、元数学教師の妻にしっかり見られていたのが、少しだけ悔やまれる。