熊本地震被災者マッサージボランティアを終えて
今回、熊本地震の被災者の方々を対象とした、マッサージボランティアに参加させていただきました。
実際に避難所を訪れてみて、今回感じたことや、今後こうした活動をする際に参考になればと思うことを、少しまとめてみたいと思います。
避難所によって、環境や受け入れ体制が大きく違う
避難所はたくさんありますが、実際に訪れてみると、場所によって環境や運営体制がかなり違うことが分かりました。
10年前の震災当時と比べると、全体的に避難所の環境や衛生面は良くなっているように感じました。
今回訪問した氷川町では、海外を拠点に活動する認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)」が、避難所の運営や支援を行っていました。
こちらの避難所では、入所されている方以外は基本的に入れない体制が取られており、体育館の中にはダンボールの仕切りではなく、同じ規格のテントがきれいに並べられていました。
スタッフの方々の対応も細やかで、被災者の方々への気遣いが素晴らしいと感じました。
一方、自治体が運営している避難所では、さまざまな方が出入りできる場合もあり、受付などをアルバイトやボランティアの方々が担当されているところもありました。
そのため、その時々によって対応が違うように感じる場面もあり、マッサージボランティアの受け入れについても、スムーズな場合と、そうでない場合があるようでした。
今回の経験から、事前に申し込みをしていたとしても、訪問するタイミングによって避難所の状況や受け入れ体制が変わる可能性があることを感じました。
マッサージのニーズは、想像以上にある
そして今回、実際に活動してみて強く感じたのが、
「被災者の方々には、マッサージを必要としている人がたくさんいる」
ということです。
ただ、今回の活動時間は14:00〜18:00でしたが、日中はお仕事や片付けなどで外に出られていたり、年配の方が昼間に休まれていたりすることも多くありました。
そのため、もし17:00〜20:00くらいの時間帯に活動できれば、仕事や自宅・避難所の片付けなどを終えて戻ってこられた方にも施術することができ、もっと多くの方にマッサージを受けていただけたのではないかと思います。
今後、同じような活動を行う機会があれば、時間帯についても工夫することで、より多くの方のお役に立てるのではないかと感じました。
「技術」で誰かの役に立てるということ
被災者の方とお話をしながら施術をしている時、私は、
「私は義援金をたくさん出すことはできないけれど、自分が持っている技術で、少しでも喜んでいただければと思って、今回ここに来ました」
というお話をしました。
すると、その方が、
「義援金はもちろん役に立っていると思います。でも、私たち被災者は、こういうマッサージの方が嬉しいですよ」
と笑顔で話してくださいました。
その言葉を聞いて、本当に嬉しくなりました。
そして、たくさんの笑顔をいただいたことで、むしろ私の方が癒されたような気持ちになりました。
マッサージそのものを喜んでいただけたことはもちろんですが、施術をしながらいろいろな話をすることも、皆さんにとって大切な時間になっているように感じました。
その経験から、
「人を癒す」ということは、技術だけではないのかもしれない。
そんなことも改めて感じました。
会話をすること。
話を聞くこと。
一緒に笑うこと。
ほんの少しの時間でも、誰かと触れ合い、言葉を交わすこと。
マッサージ以外にも、人を癒すことができることは、まだまだたくさんあるのではないかと思います。
被災された方々の笑顔に、こちらが励まされた
そして、もう一つ驚いたことがあります。
大変な状況に置かれているにもかかわらず、今回お会いした被災者の方々は、とても明るく接してくださいました。
もちろん、言葉にできないほど大変な思いをされている方もいらっしゃると思います。
それでも、私がお話しした方々の中には、あまりマイナスなことを口にされる方が少なく、笑顔で話をしてくださる方がたくさんいました。
その姿を見て、逆にこちらが元気をいただきました。
今回の活動を通して、「自分にできることを、自分の持っている技術でやってみる」ことの大切さを改めて感じました。
大きなことはできなくても、自分の技術や経験が、誰かの笑顔につながるのであれば、それだけでも行動する意味があるのだと思います。
今回の経験を、これからの仕事や活動にも活かしていきたいと思います。
最後になりましたが、今回お世話になりました避難所のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
そして、このボランティアの企画から準備、段取りまで、中心となって進めてくださった木内さん。
本当にありがとうございました。
そして、本当にお疲れ様でした。
今回この活動に参加できたこと、そしてたくさんの方の笑顔に出会えたことに感謝しています。
タイ古式マッサージ 癒しの壺「Kuroki屋」
黒木 淳太