人形町は、粋と今が息づく町であります
そんな人形町の家々に埋もれるように、小網神社は鎮座しているのです。
http://www.koamijinja.or.jp/index.html
もともとは観世音と弁財天を安置する庵が、悪疫が流行した折稲荷大神も祀ることになり。
そういう経緯から、小網山稲荷院万福寿寺という寺になりました。
で、神仏分離令によって小網稲荷神社になったんですね。
写真だと分かりづらいかもしれませんが、
日本橋地区に残されている、唯一の木造檜造りの神社です。
御祭神は、そんなわけで宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)です。
日本書紀表記ですと、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)です。
宇迦之御魂神は穀物を司る女神様で、天照大御神の姪御さんにあたります。
そのあたりの詳細は、以前ンみっちり紹介しているので、こちらのブログをご参照ください。
http://ameblo.jp/kuroki-mitsu/entry-12178198400.html
<三崎稲荷神社と葡萄牛グルメ>
ところで弁財天ですが、しばしば市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)と同一視されます。
市寸島比売命と宇迦之御魂神は父親が同じで、天照大御神の弟神である建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)です。
市寸島比売命の誕生についての詳細は、以前ご紹介したブログをご参照ください。
http://ameblo.jp/kuroki-mitsu/entry-12177019914.html
天岩戸神社とチキン南蛮グルメ
弁財天と日本発祥の女神と勘違いしている人が多いですが、実はヒンドュー教の女神です。
Sarasvatī(サラスヴァティー)というのが正式な名前なんですね。
このサラスヴァティーが仏教にとりこまれて「弁才天」という名前になり、さらに古神道の市寸島比売命と習合され、七福神の1柱として広まったのでした。
ま~これは、仏教がものすごく栄えていた時、
「日本の神々は実は仏教の仏が化身した姿なんだ!」
と言い出したことがありまして。
これを本地垂迹(ほんじすいじゃく)といいます。
古事記は日本最古の歴史書であり、日本の精神を築く礎そのものです。
そこに描かれている神々が、実は仏の化身などと・・・個人的には「ありえないでしょ?( ゚Д゚)ハァ?」という感じです
権力というのは、こういう歪めてはいけないものまで歪めてしまうので、本当に恐ろしいものだと思います
まあ、そんなわけで、弁財天は日本古来の神様ではなく。
仏ですらなく、ヒンドュー教の女神様です。
芸術、学問などの知を司る神様みたいなので、あやかりたい方が訪れるとよいかもしれませんね(´∀`)
というか、熟成された食の文化が確立している人形町に訪れたなら、美味しいものが食べられる喜びと感謝を、ぜひ宇迦之御魂神に伝えていただきたいと思います。
それこそが、日本人の心意気ってもんでしょう。
小網神社の近くに、とんでもない京粕漬けがいただけるお店があります。
それが、 魚久 あじみせ本店さんです。
http://
イートインは平日しかやっていないという強気なお店です。
が、それも納得。
このお店に来て定食をいただいたら分かる。
「日本人で、本当によかった」
そう思わせてくれる、とんでもない逸品がそこにあるのです
銀鱈京粕漬け定食を頂きましたが、季節の小鉢も含め、全てが「優しさ」に満たされていました。
しっかりと脂の乗った銀鱈。
粕漬けだけあって、ひとつ食むごとに旨みが溢れ出てくるようです
塩加減もまたいい塩梅で、ご飯がどんどん進むくんになります
旨い肴にほかほかご飯。これぞ日本の定食よ、と、胃袋が喜びの声をあげていました。
本当に美味しいです。
有給とって、一度は来訪すべきお店でしょう。
穀物の女神に守られ、その恩恵を受ける人形町。
美味しいご飯を頂く前に、ちょっと足を伸ばして感謝を伝えてみてはいかがでしょうか(´∀`)b