「アミノ酸で髪が蘇る・・・」

「ヘアサロンで髪のメンテナンス!」

 

トリートメントをすればするほど髪が補修されると思っている方々へ。

 

 

それは大きな間違いです!

 

”シャンプー”という行為はそもそも髪を痛ませる行為

そのダメージを最小限にするために、補修成分やコーティング成分などを入れている訳です。

 

わざわざトリートメントをしようと思った場合、一度洗髪によって表面の油膜等の汚れを落としますよね?

シャンプーの回数は最小限にするべき。

もしスペシャルケア等でトリートメントをしたいときは、その日の夜はシャンプーしないくらいがちょうどいいです。

 

 

ところで、何故シャンプーによって髪が傷んでしまうのでしょうか?

 

髪は殆どがケラチンという硬くて丈夫なタンパク質によって構成されています。

皮膚もですが、爪もケラチンからできていますので、硬いイメージはつきますよね。

髪の外皮であるキューティクルも、その中にあるコルテックスも、中心部にあるい髪の髄のような部分も、

全てケラチンです。

 

このケラチンは3つの結合によって毛髪を形成しています。

①イオン結合

②共有結合

③水素結合

 

これに金属結合を足せば、分子の結合形態を網羅してしまうわけですが・・・

難しいので、シャンプーのダメージになり得る③水素結合について、みていきましょう。

 

世のほとんどの分子は単体で見ると、なんとなく磁石のようになっています

右端がプラス、左端がマイナス、というように…

NとSではないですが、この電荷の傾きを『極性』と呼びます。

 

世の中の分子には殆ど極性があります

もちろん、話題のベンゼン等極性がないものもありますが、私たちにとってとっても身近な水にだって、極性はあります

 

分子と分子が隣り合うと、磁石のようになんとなく+ - + - + -……の順で並びます。

ケラチン同士でも同様に、+が強い部分と-が強い部分は引き合っています

この弱い引き合いを「水素結合」といいます。

一個一個の力は弱くても、数が増えると結構な力になります

 

ところが

 

髪を水の中に入れると、この + と-の繋がりが切れてしまうのです!!

 

理由は、水自体も極性を持っているので、ケラチンの水素結合を切って、自分自身がケラチンの片手と手を繋いでしまうためです。

 

 

この状態は髪が脆い状態

ここに摩擦などで刺激を加えてしまうと、髪が乾いてももとの結合を修復できません

 

だから、シャンプー = 濡れている状態での摩擦行為 はダメージに繋がるのです。

 

 

 

では、何故シャンプーをするのでしょうか?

 

頭皮は身体の中で最も皮脂を分泌しやすい部位

放っておくと皮脂が酸化して皮膚に刺激になったり、毛穴詰まりなどを起こして頭皮が炎症してしまいます。

また毛髪についた皮脂は放っておくとべったりしてしまいますよね。

またヘアスタイリング剤はほこりがついたり、付け直したほうがセットしやすいので、スタイリング剤を落とす役割もあるでしょう。

スタイリング剤は髪を摩擦せず、頭皮をもみ洗いしたときに発生した泡でついでに洗われてしまっている状態にするのが正解です。

 

この際、シャンプーでは陰イオン界面活性剤を用いるので、髪表面がマイナスに傾きます

マイナスに傾きっぱなしの髪は、静電反発などにより髪がまとまりにくい他、

アルカリ性シャンプー等を使った場合、アルカリ性に傾いた毛髪はキューティクルが開いている状態になるため、

トリートメントで中和するのです。

 

トリートメントは陽イオン界面活性剤でできているので、

マイナスにプラスがつくことで電荷を中和してくれます。

 

変な話、

シャンプーをしなければトリートメント等はする必要がないとうことになります。

 

 

ちなみに、美容院でサラッッッッサラになるトリートメントを含め、

シリコーンオイル等の被膜作用の強いもので覆っているだけですので、

髪が生き返ることはありません

 

毛髪にアミノ酸等を浸透さえしょうとした場合、コーティングをしては浸透が妨げられてしまうため、

サラッッッッサラにはならず、

お手入れ直後は内部密度が高まって固くなってたり、少しごわつくイメージにならないと、おかしいのです。

 

まとめです。

<シャントリの心得>

シャンプーは、頭皮を洗浄する行為と心得よ。

トリートメントは、毛髪表面を中和する行為と心得よ。

 

突然登場しますが、

UVダメージや摩擦等に気をつけて、髪のお手入れをしてみてください♪