【所在地】  愛知県名古屋市中区大須2丁目28-5

【山  号】 稲園山 正覚院

【宗  派】 真言宗智山派

【御本尊】 聖観世音菩薩、勢至菩薩

【H    P】 なし

【電 話】 052-231-1715

 

 寺伝によれば、天平7(735)年、愛知県あま市に行基が開山。延暦6(787)年、紀是広が7歳で亡くなった子を弔うために七つのお堂を建立し、『七寺』と呼ばれるようになったそうです。当時の寺名は正覚院でしたが兵火により荒廃し、その後稲沢市に移転。
天正19年(1591年)に、清洲に移転したものの江戸時代に徳川家康の『清洲越し』の命により、現在の大須に移転と数多くの移転をしています。尾張徳川家の祈願所となり、三重塔もある大寺で栄えたものの昭和20年の名古屋空襲で、七堂伽藍を焼失。その際に、本尊の阿弥陀如来坐像や持国天・毘沙門天像は焼けてしまい今も復興されていません。

 かろうじて、阿弥陀如来の脇侍の観音菩薩と勢至菩薩(光背も)が救い出され、戦後に再建された本堂の奥、中央に救い出された観音菩薩と勢至菩薩が並んで安置され、国の重文になっています。

 すぐ近くにある大須観音とともに大須の発展に寄与して来たと思われる当寺ですが資金難等で往時の姿への復興は残念ながらなされていません。