日々のネタ、雑誌・ワイドショーのネタとしてよく揶揄される、

「中国人(*1)のマナー問題」

 

 

・列に並ばない、割り込みをする

・大声でどこでも話す

・思いやり、譲るという概念がない

・赤信号皆で渡れば怖くない精神

・態度が無駄にでかい、そのくせ人となりがなってない

 

ざっくりとですがマナー問題についてはこういった部分を良くネタとして

紹介していると思います。

 

日本で育った人間からすれば

あるいは世界的に見てもこの事は有名で恐らく殆どの国の

人が中国人観光客と聞くと内心ゲエ~っと思うのでは無いかと思うほど

彼らのマナーのなさっぷりには脱帽します。

 

何せ2008年の北京オリンピックの際に街中に

「常識10か条」の様な看板が登場して中身はと言うと

・歯を磨け

・清潔な服を着ろ

・ヒゲを剃れ

・列はちゃんと並べ

・・・・というような日本なら学校で貼るような内容が街中で貼ってあるのです。

政府が筆頭でこんな看板を田舎ではなく

首都の北京に作ったのでもはや「国公認」レベルのマナー問題。

(2008年当時の話ですので現在は向上してます。まあ日本には到底敵わないですが。)

 

ワイドショーのアナウンサーや解説者も

「なんでこんな事になるか」と首を傾げるこの話題ですが、

教育や民族性ももちろん原因の要素にはありますが

もっと根本的な原因があると思います。

 

それは「国レベルの構造問題」です。

 

中国に長期期間住んでみれば分かりますが、

庶民レベルの人間にとって政府や公共機関は

「あてにならない」前提で行動しなければなりません。

 

例えば地下鉄やバス。

管理があてにならないので、来た電車・バスになんとか乗りたくなります。

日本の様に何時何分に来ると確証がありません。

地下鉄、バスは常に「○○分に1本」という表記で、かと言って本数が多くは無いので

次はいつ来るか、またはいつ運行に問題が発生していつ止まるかわかりません。

こうなると、

自然に「なんとかして乗りたい」→「列なんか守っている場合じゃない」となり

割り込みが当たり前になり我先に我先にとなります。

 

これはレストランや買い物にも言えます。

庶民的なお店は店員さんのサービスが必然的に雑なので大人しく座っていたら

いつ注文を取りに来て、いつ自分の頼んだ料理が来るかもわかりません。

必然的に「大声」で「確実」に相手に伝える話し方になります。

 

買い物もそのお店が欲しい商品を定期的に今後も仕入れてくれるかわかりません。

欲しい商品があったら、次いつ来るかこれが最後の在庫品かも知れないとなり

ぶん取ってでも欲しくなので状況によっては奪い合いの喧嘩になります。

 

騙される方が悪いという精神があり、同じ国の人間に対しても

一部の売り主は食べ物、服、不動産でも

彼らは大いに吹っかけたり偽物商品を売りつけたりします。

当然、騙されてたまるかとなり相手に対して威嚇的な態度で接し

騙される隙を与えない様にします。

 

こんな状況の国です、政府も自分の(富裕層や権力者の)都合で法律を変えます。

今までの財産や地位が一瞬でお国の物になる可能性があり、

働いていても、いつ社長が資金を持ってバックレるかもわかりません、

給与未払いや給与日に給与を払わない事も多いです。

 

例え身上の人や政府相手でも

自分の権利を多少我が強く見える態度でも取って伝えないと

貰えるべき物、権利ももらえない可能性があるのです。

 

庶民にとって家族以外の人間で信用出来るの物や人は

本当に少ない事が分かって来たでしょうか。

 

こんな人民の同胞が観光で外国に行っても、

急に大人しくする方が難しいです。

今までそれで生き抜いて来たのですから。

 

かといって私もマナー問題を擁護する気はありません。

不快なのには変わりはないので。

 

ただ理解しないといけないのは

彼らが根本的に悪いのではなく、

そうせざる終えない国の体制が総合的な根本だという事です。

 

現に、外国に出た中国人や一部の中国人はマナーが良く

しっかりした人間も多々おり中国人=マナーが悪いという事ではないからです。

 

今回はマナー問題を根本を探る感じの文でした。

これらは私の中国滞在中(4年間)に体験、または友人が遭遇した出来事を元にしてます。

 

(*1)・・・・所謂マナー問題で総称される中国人を指します。

決して全中国人民という意味ではありません。