本当においしいもんを食べると、私、
温泉につかるような気分になるんです。
最近の温泉…いや、たべもんの店を紹介したいと思います。
かの桂離宮のほど近くにある「隆平そば」さんです。
桂離宮の近くの名店といえば「中村軒」が浮かぶ人もいるでしょうが、
その中村軒の右手のか細い路地を下っていくと…
普通の住宅に紛れてそばやさんがあります。
その門構え、設えからしても
食べずして名店であることは明らかだったので
少々高めの贅沢な昼食を、と勇んで飛び込みました。
中は住宅の一戸建てそのものの造りで、靴を脱いで上がります。
奥の間からはお年を召したお客様の話し声が。
私は応接の間らしき部屋に通され、
イスに座りその部屋の空気をしみじみかみ締めます。
壁には猿田彦が描かれた味ある小さな水墨画がかけられ、
床の間には秋を感じるいけばなが活き活きと。
窓から入るさわさわという木々の音が心地よく
閑静な土地だからこその贅沢な空気感を胸いっぱい吸い込み
このままのんびり過ごしたい衝動にかられました。
訪問したのが土曜日とはいえ、仕事中だったので、そこは我慢。
品書きにはそばだけではなく、季節の一品も、日本酒も。
昼のコース3500円~も気になったけど、さしずめ今日は時間がないのでそばで。
一緒に行った連れは盛りそば(大盛り)1500円を、
私は旬のすだちそば1500円と旬まっさかりだったさんま焼き500円を注文。
丁寧に淹れられたほうじ茶をいただきながら待つのは
全くもって苦ではなく…。
こんなに穏やかな時間、久しぶり。
ほどなく、そばが運ばれてきました。
まず、すだちそばの美しさにうっとり!
淡く澄んだ冷だし汁が張られた表面を埋め尽くすのは
薄く薄く輪切りされたすだち、すだち、すだち…。
見たことの無い世界観は、まるで「美味しんぼ」で出てきそうな
キャッチーなビジュアル。
だしも涼やかでクリアな喉越しで
私は今、初秋にいるんだ!という季節感を味わうことができました。
さて、さんま干物焼きの方はご主人直々にサーブしていただき説明を受けました。
細かく覚えてないんだけど…
ご主人が何海かでとれたさんまを新鮮なうちに干物にして、
はらわたは何かとグツグツ煮詰めたのでこのままでもさんまといっしょに食べても、とのこと。
さんまの豊かな味わいは期待を裏切らず、
はらわたは!!!!!!
日本酒もってきてーー!な勢いのありえないおいしさ。
ミラコー!!
ちびちびちびちびいつまでも食べていたい
やめて、消えないで!と思わず願ってしまいました。
もう、完全にノックアウトです。
連れの盛りそばの方はというと、
たっぷりのそば湯と一緒にそば湯の具が運ばれ
そば湯をこれまたいつまでもいつまでも
味わっていました。
ああ、おねだん以上すぎる!
全身がカ・イ・カ・ンに満たされて満足を超えて
ぐったりしていたら…。
なんと、トドメに
中村軒のじょうようが登場!!
ええええええ!
もう再起不能です。
緑茶と味わうあんこの味、至高すぎる…。
疲れがいっぺんに吹き飛びました。
次は必ずやコースを食べにきますとお店の方に宣言。
ああ、こんな温泉がこんな近くにあるなんて
幸せだなぁ…。
●隆平そば
検索したらサイトがありました!
http://www16.ocn.ne.jp/~ryuhei/index.htm