ストリートピアノに勢いがありますよね。

 

間違いかもわかりませんが、NHKの「72時間」という番組の中で、宮崎県宮崎市の橘通にあるストリートピアノが取り上げられて、それから全国的に広まったのではないかと思います。

 

最近ではピアノの才能に溢れる若い方々が、ストリートピアノでその技を披露している姿をユーチューブで拝見しますが、努力の成果なのか、それに加えて持って生まれた才能がなせる技なのか、凄いなぁと思う事ばかりです。

 

小学生の頃に、ピアノを習っていた時期があります。

その動機は、今思い返せば、ピアノのレッスンを受けたいと言ったら母親が喜ぶかもしれない、という、妙なものでした。

当時の私には、当時の実家の生活が如何に大変だったかは知る由もなく、どちらかというと、中の上、的な感覚を持っていたので、母親への間違った形での愛情表現になってしまっていました。

ある意味では健気ともとり得る動機ですが、裏を返せば親の気を更に引こうと必死になった結果ともとれる行為ゆえに、私は気持ちが前のめりになる事はなく、挙句、バイエルから始めてその次、という、クラシカルな教程だった事もあり、楽譜を初見で弾ける様なレベルには程遠い状態でドロップアウト。

教えて下さっていた先生にも、沢山迷惑をかけてしまいました。

 

なんでもそうですが、明確な目的(思い)がないと、そこに至る過程は単なる苦行です。

もし今、あの小学生時代に戻る事ができたら、恐らく私は、違う意味で、ピアノが絶対に弾けるように努力をするだろうと思いますし、多分ストリートで鍵盤と相対していると思います。

 

事務所に戻る途中の、都市銀行の正面玄関傍にあるストリートピアノで見事な演奏をしている若者を見て、その瞬間、心から羨ましく思いました。