プロパガンダ（特定の思想へ誘導するための宣伝行為）というタイトルのついた曲です。中毒的な楽曲の特徴を多く取り入れた（作者談）ということで、狙いどおり聴きやすくて耳残りする曲です。ハイトーンなサビとか直線的なリズムとかかなり前に出てくるギターのリフとか格好良くて魅力的です。でも一番特徴的なのはこの曲に込められたメッセージだと思います。
「今のボーカロイド楽曲を取り巻く環境の中にどこか思考停止をしている側面があるのではないか」と感じた作者がつくったこの曲、歌詞とか一緒に発表した声明文とか見ると伝えたいことが分かってきます。リスナーに対して与えられた曲を盲目的に受け入れるのではなく、ちゃんと「思考」してますか？っていう問いかけている曲なんですね。
こういう曲が有名になって（カテゴリランキング１位獲得）、専門の掲示板で論議が巻き起こるというのは作者のまさに狙いどおりでしょう。自分の思考・行動が何物かに操られているかも？なんて考えたことある人も無い人も意味深な曲なんじゃないでしょうか。
自分では判断基準をしっかりもってるつもりでも、やっぱ感覚的な部分は素直だからね。サブリミナル的な感じでやられてることは多いかもしれないですね。
一般的には、いつも行列が出来ているラーメン屋はおいしいはずだと思うし、あの人AB型だよって言われればちょっと変わっているように見えてきたり、５万円するヘッドホンを見たら音いいんだろうなって思いますよね。
また、逆にみんながそっちに行くから俺は反対に行ってやる！っていう場合もありますよね。これらは全部根拠が脆弱で、短絡的な反射からなる思考停止と言ってもいいかもしんないすね。
あなたが地下街で買い物をしている時、火災が発生しました。黒い煙がすごい速さで辺りを包みはじめており、早くしないと窒息してしまいます。見回してみると人々が慌てながら一箇所に向かって殺到しています。上に通じる場所があるようです。沢山の人が何とか助かろうと必死の形相でそこにどんどん集まりだしています。
そんな状況で、
あなたは真後ろにある無人の非常階段に気づくことができますか？みんながやっていることが必ずしも正しいわけではないと思考し、助かる可能性の高い行動が出来るでしょうか？
長文でしたね。すいません。まぁこんなことを考えさせてくれるオススメの曲です。
カラスヤサボウさん 1st album
カラスヤサボウさん 2nd album
