実はここ二、三年、仏教に関心をもっている。

年を経てくると人生の感じ方が若いときとちょっと違ってくる

そんなせいもあったかもしれない。


なにかもやもやしたものを感じ、

「答え」とか「道」のようなものを求めていたとき、

NHKの「心の時代」という番組で

あるお坊さんが「道元」について語っているのを聞いて

私の求めている答えがそこにあるように感じ、

哲学としての仏教に惹かれはじめた。


はじめはそれこそ「道元」や「禅」に関する本を

手当たり次第読んだりしていた。

また、お寺などで催されるお坊さんの講演なども聴きに出かけた。


それまで観光地として

あるいはお葬式の時に出会うものでしかなかった

お寺や仏教が、実は平素から一般に開かれ

さまざまな活動をしていることがありありと見えてきた。


ネットを通して情報を得ていたのだが、

いろいろなことを検索してゆくうちに、

20代後半から30代前半の

若い僧侶達がインターネットを通して

超宗派で世の中の人たちに仏教を知って貰おうと

ユニークな活動をしていることを知った。


ネット上のバーチャルなお寺「虚空山 彼岸寺」

にこにこ動画で「ネット檀家の会」を主催し、

中国古典など配信する「蝉丸P」

都内の自宅アパートを「月読寺」として解放し、

「イエデカフェ」というHPで説法を配信している注目の若手僧侶。

「フリースタイルな僧侶達」というページをたちあげ、

フリーマガジンを発行しているグループなどなど・・。


彼らの特徴はネットを駆使していること。

僧侶としての形骸にくるまれてしまうのではなく、

自分たちの日常の生活感覚が吐露されていくことで

人として僧侶という道を選んだ、彼ら自身の苦悩や迷いが

生々しく伝わってくるのも面白い。


「彼岸寺」を主催するみなさんは、仏教系大学出身でないのも新しい。

こういうお坊さんのあり方ってあるんだ・・と思う。

また必ずしも家がお寺でない方たちもある。


なによりありがたいのはいろいろな話を配信してくれるので、

居ながらにしてさまざまな説教や話を聞けること。

不思議とマックユーザーが多いのも特徴。


「いまどきのお坊さん」はなかなかやるな、と思う。