85年から86年にかけて私はいわゆる
「戦隊モノ」といわれる番組に出演していた。
そのタイトルは「電撃戦隊 チェンジマン」
5人のヒーローが合体ロボットになり、
地球防衛の為に怪獣たちと戦うという展開は
長年定番のスタイルだ。
私は当時「宇宙の悪の女王 アハメス」という役柄をやっていた。
この作品がDVD化されるにあたり、
さる戦隊モノ専門の雑誌のインタビューを
受けることになったのだ。
恐ろしきかな、もはや24年も前の話である。
歴代の作品をひもとくと錚々たる俳優さんたちが肩をならべる。
思えばこのような「戦隊モノ」は、各作品の垣根を越えて、
連綿と続いている一つの「ジャンル」であり
「スタイル」だと思う。
恐ろしきかな、もはや24年も前の話である。
本人もすっかり忘れていたことばかりだが、
いろいろと話をしてゆくなかで、
当時のことを次第に思い出していった。
大変なことの多い現場だったが、みんなが心を一つにして
和気藹々とした現場だったと振り返るとつくづく思う。
私自身、俳優として自分の将来がどんなことになるのか
不安と迷いのなかにあたった時期だった。
「失うものなどなにもない。
ならば、がむしゃらに『自分の表現』を追求してみよう」
そんな風に思っていたことを
懐かしく思い出した一日だった。