グラ姉さん「ハーたんハーたん、ちょっと時間あるかね?
たまには真面目な話でも、してみようではないか」
ハーさん「他人を“たん”付けて呼びつけてる時点で、
真面目もヘッタクレも無いと思うが……何だ」
グラ姉さん「昨今、アンチエイジングとか、美魔女がどうとか、
元気な中高年齢層が持てはやされて居ると思うのだが」
ハーさん「……まぁ、別にいいんじゃないか?
元気なら元気で」
グラ姉さん「まぁ、元気ならな。しかし、そういうのを見て、
衰えを隠せない人々は、苦悩せねばならんのかと」
ハーさん「老人の誰も彼もを、若さに駆り立てるみたいな風潮。
果ては不死願望か? 行き過ぎると、ちょっと不健全かもな」
グラ姉さん「老いたら老いたで、それを真摯に受け止める力も必要ではないか。
老いを肯定的にとらえる言葉に、老人力というのがあるそうだ」
ハーさん「ああ、“まだまだ負けんぞ”ではなくて、
“衰えてきましたなぁ”みたいな、余裕のある生き様だったか?」
グラ姉さん「そう、ギスギスガミガミ戦わず、かといって丸放棄でもなく、
余生を楽しく渡って行く……そんな年寄りになりたい物だね」
ハーさん「老紳士・老淑女みたいなカテゴリーもあるぐらいだし、な。
上手に老いれば世評とか、気張らんでも若造には負けんだろ」
グラ姉さん「共に老いられる者に恵まれれば、尚良いね。
もう50年、君と生きられたなら、言ってみたい言葉がある」
ハーさん「ま、傭兵稼業の俺達には難しい話だろうが、
聞くだけなら聞いておこうか」
グラ姉さん「ハーさんや、メシはまだかね、だ」
ハーさん「実際ボケてても、ボケてなくても、
そんな発言されたらメンドクサイな……」