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今日は、パネットーネの日
イタリアではクリスマスイヴまでの
4週間をアドヴェントと呼び、
アドヴェント期間中に
イタリアの伝統菓子パネットーネ
を少しずつ食べ始める
慣習があることから、
同文化を日本に伝えている
日本パネットーネ協会が
クリスマス月の初日となる
12月1日に記念日を
制定しております。


キリスト教以前に
遡る豊穣と祝福の菓子

 パネットーネはイタリアの
ガストロノミーのシンボルの一つとして
世界中に知られている菓子。
その起源は古く、異教徒が行なっていた
冬至の儀式、後にキリスト教のクリスマス
となった祝祭に深く結びついています。
その時期は、蜂蜜やドライフルーツといった、
祝福のシンボルをたっぷりと使った
“パン・グランディpan grandi”を作って、
実り多き新しい年を祈念しました。
スフォルツァ家が支配した
中世のミラノでは、
クリスマス・イブに行う
チョッコCiocco*の儀式に
欠かせないものとして
作られるようになりました。
そしてこの時代は、
パネットーネにまつわる
さまざまな逸話が生まれています。
ミラノの領主ルドヴィーコ・イル・モーロの
宮廷コックがクリスマスの晩餐の準備中に
失敗したドルチェの代わりに、
見習いの少年が即興で作った
”パン・デ・トニ“を領主の食卓に出したとか、
パン屋の美しい娘
アダルジーサAdalgisa(アルジーサとも)
に恋をした鷹匠ウゲット・デッリ・アテッラーニ
Ughetto degli Atellaniは、
その父親の弟子となって、
”パン・ディ・トノ“を売り出して
成功したおかげで結婚する
ことができたとか、あるいは、
スオール・ウゲッタ
Suor Ughetta(ウゲッタ修道女)
がクリスマスのために表面に十字を刻んだ
特別に贅沢なパンを作った
のが始まりだとか、
そのほか数多の伝説があります。
これらの真偽のほどは
定かではありませんが、
ウゲットやウゲッタという名前は、
レーズンを意味するウヴェッタという
言葉に似ているのが面白いところです。
いずれにしても当時は
贅沢を禁じられていたため、
普段は雑穀のパンの製造のみと
決まっていましたが、
クリスマスの時にだけ富裕層は
白い小麦粉とバター、蜂蜜などを
使ったリッチなパンを味わうことが
できたのは確かなようです。
というわけで、
15世紀から16世紀にかけて、
現在のパネットーネの祖先は
すでに存在していたと考えられています。
そしてやがて、レーズンは裕福、
オレンジは愛、チェードロ(シトロン)
は永遠の象徴とされ、
それらを使ったパネットーネを
親しい人への贈り物にするという
習慣が生まれました。
今、私たちが知っている
パネットーネが生まれたのは、
19世紀から20世紀にかけて。
当時ミラノで最も人気のあった
2軒のオッフェッレリア
offelleria(オッフェッラoffella
という焼き菓子を出す店)、
ビッフィBiffiとコーヴァCovaが
競い合うようにパネットーネを
売り出しました。
当時のパネットーネはもっと
背が低いものでしたが、
1930年代になると、
製菓業界を牽引する大手メーカー社長
アンジェロ・モッタAngelo Mottaが、
ほかのものと区別するために
背の高いパネットーネを売り出します。
モッタはピロッティーノpirottinoと
呼ばれる紙製の焼き型に生地を使って、
全体が上に伸び上がるように焼いた
パネットーネを初めて世に出したメーカーでした。
このアンジェロ・モッタとジーノ・アレマーニャ
Gino Alemagnaというもう一人の
製菓業者とが繰り広げた熾烈な競争によって、
パネットーネの大衆化、
つまり多くの人がスーパーマーケット
で気軽に手に入れられるような
菓子となったのでした。
しかし、時とともに、
パネットーネとは名ばかりの、
本来の伝統的なパネットーネとは風味、
食感も異なるものや、
使われる材料も多岐に渡るようになり、
伝統を守らねば消滅してしまうという
危機感が生まれます。
そこで、2005年に農林食品政策省
及び製造業省(現在の経済発展省)により、
パネットーネは他の伝統焼き菓子
(パンドーロ、コロンバ、
サヴォイアルディ、アマレッティ)
とともに、
その規範が定められました。
同じくして2003年、ミラノ商工会議所は、
ミラノ菓子職人委員会がまとめた
規範を元に「ミラノ手仕事伝統パネットーネ」
を商標として申請、
2007年に登録されています。
現在、パネットーネ・ディ・ミラノ
(ミラノのパネットーネ)は、
国が定める伝統農産食品
PAT(Prodotti Agroalimentari Tradizionali)
リストにロンバルディア州の産物
として登録されています。

 * チェッポ・ディ・ナターレ
Ceppo di Nataleとも呼ばれる、
古くからのクリスマスの伝統の一つ。
少なくとも12世紀の昔から、
20世紀の初め頃まで続いた。
ヨーロッパでは広く行われ、
クリスマス・イブの夜、
家長が乾杯をしながら、
家の暖炉に大きな薪をくべ、
エピファニー(1月6日)までの
12夜に渡って燃やし続けた。
残ったもえさしは大切に保管し、
豊作や家畜の多産、
子宝、健康、雷除けなど、
様々なまじないに使った。
また、残りはさらに
次の年の儀式にも用いたという。
この伝統から生まれたのが
イタリア語でトロンケット・ディ・ナターレ
tronchetto di Natale、
フランス語でブッシュ・ド・ノエル
というお菓子である。

 

 

パネットーネレシピ

材料
強力粉250g
薄力粉50g
塩6g
インスタントドライイースト8g
砂糖70g
卵2個
卵黄1個分
牛乳50ml
無塩バター100g
レーズン(サルタナ)150g
オレンジピール30g
ラム酒大4
打ち粉適量
ラム酒大1/2
アプリコットジャム大2

下準備
牛乳を人肌程度に温め、
インスタントドライイースト
を混ぜ合わせておく
無塩バターは室温にもどしておく
卵は溶いておく

基本のパネトーネ 
ドライイーストで本格簡単
 クリスマスを祝うの下準備4
レーズンとオレンジピールは
ラム酒を混ぜて
電子レンジで3分加熱し、
冷めるまでそのまま置いておく

作り方
1
ボウルに強力粉、薄力粉、塩を加え、
泡立て器で混ぜ合わせる。
砂糖、牛乳で溶いたイースト、
溶き卵を加え、カードで混ぜ合わせる。
ひとまとめにしてカード
を用いて台に移す。
なめらかになるまでこねる

バターの1/3量をのせ、
もみ込む様にこねる。
ある程度なじめば
同じ様に2回繰り返し、
全量練り込む。
手で持てる様になれば
台に叩き付ける様に
なめらかになるまでこね上げる。
3
こね上がった生地を手で伸ばし、
汁気を切ったレーズンとオレンジピールを
1/3量乗せて折りたたむ。
この作業を3回行い、
生地に混ぜ込む。
4
生地の表面を下へ
巻き込むように丸め、
底をしっかりつまんで
閉じて薄くサラダ油を
塗ったボウルに入れ、
あたたかい場所で
約1時間分発酵させる。(一次発酵)
5
台に薄く打ち粉をして生地を取り出し、
軽く押してガスを抜き、
生地の表面を下へ巻き込むように丸め、
底をしっかりつまんで閉じて型に詰める。
上面を均等に軽く押さえて平にし、
天板にのせて袋に入れ、二次発酵させる。
6
発酵が終われば、
170℃にあたためたオーブンに入れ、
40分焼く。取り出して、
熱いうちにラム酒でのばしたジャムを塗る。
※ここではガスオーブンを使用しています。
オーブンにより、温度差や焼き時間
には違いがあるので、
ふだんからお家のオーブンの癖を
知っておくことをおすすめします。
目安として小型の電気オーブンの場合、
レシピより10~20℃高い設定にして下さい。