骨髄移植のためにいろんな生活を一旦ストップして治療に専念する。

この簡単な言葉の中にどれほどの気持ちが含まれているんだろう。

 

移植のために必要な入院期間は平均4ヶ月〜半年くらい。

 

我が家が通っていた保育園は休園できる期間が決まっていて、全然足らないので退園した。退園せざるを得なかった。

息子の大好きだった保育園。大好きな先生、大好きな友達。せっかくクラスメイトを名前で呼べるようになってきて、保育園での出来事をお話してくれるようになってきたというのに。居場所を奪ってしまったことがかなしかった。

 

移植明けの不安な気持ちのまま保活をしなければならないこと。一からまた息子の症状や状態を受け入れてもらえるところを探さねばならず。骨髄移植後で新たな症状は未知で不安しかない。

 

 

 

毎日病院に通う。今は病院の仕様で付き添い(泊まり込み)は出来ない。一時間半揺られて通う。

毎日保湿、清潔ケア、寝かしつけ、情緒のケア。

自分はまるで透明でどこにもいないみたいな感覚。

病室にいる間はずっと待機時間。次の息子の予定にあわせて動くために待っている状態。

 

 

仕事もしてないし、家事もろくに出来ない。

毎日病院で運ばれてきたご飯を食べさせ、歯磨きさせて、おむつをかえておしりに薬を塗って、保湿して、寝かしつけをする。

お昼寝明けはおやつ、またおむつをかえて、あっという間に夕食。

また歯磨きさせて、おむつをかえて、保湿をして、不安がる情緒を安心させて寝かしつけをする。

治療中で難しい気持ちを汲みながら生活をする。難しくって困ることも多い。

 

 

2か月前まで息子は保育園に通って、私は朝から仕事をして生活していたところからずいぶん遠いところまで来てしまった。

慢性肉芽腫症と判明してからいつかは骨髄移植をと思って、なんとなく理解してきたが実際には全く異なる。

いっさいがっさい一旦置いておかねばならず、それがわかってなかった。

それを思えばきっと今でよかったんだと思う。あまりにもからだが出来上がってなかったら大量の薬剤を濾す力はないかもしれない。現状が理解できてしまう月齢だと情緒面のケアがさらに難しくなる。

 

乗り越えるだけ、乗り越えるしかない。