一時期、少女コミックに安彦良和画のカラーイラストが頻繁に掲載された。どれも竹宮惠子先生の代表作「風と木の詩」を扱ったものだった。安彦良和さんて意外と少年愛ものが好きなのだな、と見ていた。

ある日、妹がこっそりVHSソフトを抱えている。母親に見られてはヤバイものらしい。見る?妹が聞いてきた。風と木の詩のアニメだった。兄妹4人で観た。夜中にこっそりと。

シルベールがともかく凄い❤丁寧に創られた作品世界の中で、魅せまくります。声優さんたちの圧倒的な艶技、緻密かつエロティックな作画、品位ある、それ故にエロスを溢れさせる演出。弄ばれながら快楽の絶頂を全身で体現するジルベール。「少年」の脆さゆえの、無垢ゆえの、汚されてゆく悦楽と奈落。

よく創りましたね、安彦さん。おそらくは最高傑作です。但し、ビデオ作品としては売れず、1本だけで終わりました。

惜しい❢❢❢❢