ファラ・グリフォンについて掘り下げていきます。

ファラは冷静沈着で生真面目さを感じさせる女性司令官として登場します。どこか手作りっぽい軍服を纏い、髪が赤毛です。内面に焔の激しさを秘めている女のコです。部下たちにしてみればお硬い優等生なのです。プレイボーイのクロノクル・アシャーなどには相手にもされませんし、軽いチャラ男が嫌いな彼女もカッコだけのオトコには目もくれません。

ファラがスカートを履いて自転車に乗ると、基地の兵士たちに司令官と気付かれないでナンパされてしまう。ファラは怒って見せながら嬉しそうにパブに入ります。兵士たちが口笛を吹く。いいオンナだ、その権威さえ見せつけなければ、それさえ脱いでくれたら可愛い女のコなのに………。パブの中でファラは冷たい視線と客たちの沈黙に迎えられ、店主に言われてしまうのです。「また、軍票か…」このパブも不法な店なのです。地球から宇宙ヘの移民政策に背いて、残っている人々の集う店なのです。ファラが落ち込む。「ビール一杯飲めないのかい」言いたいのでしょう、普通の女のコの姿をしてきたのに、オンナなのに、そう見てもくれないんだ、って。

しかしファラは少しづつ狂っていきます。オイ・ニュング伯爵を拷問し、見せしめにギロチンで首を斬る、晒して、ザンスカール帝国支配下の全ての領土とコロニーに流すのです。彼女は思ったはずです。「コレが伯爵と呼ばれる貴族の姿なのか……」拷問と処刑を実行して繊細すぎるファラの精神はズタズタなのです。

さらに追い打ちがきます。作戦失敗の責任を問われて解任され、罪人として宇宙空間に流されてしまのです。ファラが思わず叫ぶ「クッソぉ~」。肩書も身分もオンナとしてのプライドや自信も美しさも知性も剥がされてしまったのです。ソレを俗物で無能なタシロ・ヴァゴや大勢の将官や兵士に見られている(もしくは視られる)。おそらくどこかで撮影されていると知っています。オイ・ニュングの処刑の時と同じように晒されるはずだと。帝国は見世物にしているはずだと。素人AV撮影を女王に知らせる必要なんて男にはありませんものね。宇宙空間360度からまるで全裸で怯える彼女のすべてを晒され、舐め回される気分、もしくはそれ以上の屈辱だったでしょう。彼女が自死を選ぼうとするとタシロが救いの手を伸ばす。それにすがった瞬間、ファラはタシロの◯ナベットに過ぎません。将官や人やオンナ以下なのです。

ギロチンのファラの誕生です。ファラの中で最も忌み嫌っていた「血を流すもの」=「オンナの不浄」を掲げてしまったのです。なのでザンスカール帝国は中世ヨーロッパっぽいのです。

富野御大、やり過ぎです❢

物語後半のファラはウッソを追い詰めます。何度も。

「坊や」「坊や」「坊や」味あわせなよ、お前を。折笠愛さんの凄まじい艶技に圧倒されて呑まれてしまいました。子供という無垢な身体と魂を汚したいのです。天使をゲガす妖精、リリス。繋がった❢

ファラ・グリフォンは「ちょき」がモデルなのではと思います。富野御大の最初の恋人です。古いガチヲタの知っている伝説のリリスです。(バラしてやった……👍)ではタシロとは誰か、分かります。冴えないオトコ、の姿です。富野由悠季御大御自身でしょう。枕営業に引っかかるわけです。

「タシロ(ヨシユキ)、後は一人でヤッテみな」と言われたのでしょうね、ちょきさんに。