チェンソーマンの最大の悲劇の予兆はデンジが、怪我をし血を流していたポチタを「かわいそう」と思ってしまった瞬間から始まったのではないだろうか。悪魔であるポチタを救ければデンジを殺すかも、とは全く考えないで話しかける。この時、デンジはヒトであろうか?デンジには余計な先入観や世間的な常識が全く無い。デンジの名からその濁り(濁点)を取るとテンシであり、天使となる。デンジは天使となったのだろうか。天使とは使徒と同義語なのだが。

天使の長である三大天使(ルシフェル、ミカエル、ガブリエル)を始め、使徒たちは両性具有なので男女双方であると同時にどちらでもない。神の寵愛を最も受けたルシフェルは、その邪な本性を全能である神に見抜かれている。神はルシフェルが反逆することを知りながら止めることはなく、謀判が現実となると犠牲の山を築いてゆく堕天使の群れと天使たちの壮絶な攻防戦を静かに見つめる。敗北が決定的となったルシフェルたちを、地獄に落とし幽閉し、ルシフェルから翼の一枚を引き千切りサタンとした。

人間の世界が「地獄」だから悪魔がいると捉えてはどうだろうか。

ではデンジとはなんなのだろう?無垢で汚れを知らず、誰かを恨むことも憎むこともない彼は、悪魔を見てすら慈愛を注ぐ彼は誰だろうか?考えるとほぼ戦慄ものである。

マキマさんは4大悪魔の1人「支配の悪魔」であり、人間よりもはるかに高等な存在のはずなのに、人間の顔を見分けられないマキマさんは何故、デンジの顔が分かるのだろ?そして「愛」を注ぐのだろう?彼女が愛せる存在はただ一つ「神」のはずだ。

デンジはポチタと契約を結び、チェンソーマンとなった。神が悪魔と契約した?何故?ゾンビを皆殺しにする為ではなかったのか❢ゾンビの悪魔に操られるのは「ヒト」で、その群れはデンジを喰おうとした。悪魔が神を喰らい、一つになろうとした。そしてデンジを救うために「悪魔」が「神」と一つになり、生きている死体である「人」を皆殺しにする。

ラストはアニメ化できるのだろうか?!放送コードをどうすんの?!R指定どころではないのでは?!マキマさんの恋が実って、さらに悪魔+神は「神」なのか………。

(後半へ続くw)