東太平洋海膨

東太平洋海膨[★★]

 ひみつ道具である『水中バギー』のコンピューターは、間もなく「東太平洋海膨」を超えて、ホーン岬を回れば大西洋に入りますと案内を告げている。

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東太平洋海膨:東南太平洋の西経100120度の間を、北緯20度付近のカリフォルニア湾から南緯55度付近のエルタニン断裂帯までほぼ南北に走る太平洋中央海嶺である。

 

大西洋中央海嶺と比べて拡大速度が3倍以上(67cm/年)であるために、海嶺部の幅が広く、見かけの勾配がゆるく、海膨と呼ばれた。山頂の水深は26003000mほどである。

 

1978年のアメリカのアルビンとフランスのシェナの潜航調査によって、銅、亜鉛、ニッケル、コバルトなどの重金属に富む熱水が中軸部の海底に噴出して硫化物を沈積し、その周りには硫黄バクテリアを食べる動物を基にした底生物集落が形成されていることが発見された。

 

東日本火山帯

東日本火山帯[★★]

 ドラえもんは地図を畳の上に広げて、日本では、「東日本火山帯」にそった場所に、適切な新しい島の候補地がありそうであると、のび太に説明している。

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東日本火山帯:伊豆や小笠原諸島から本州中部地方で曲り、東北や北海道を経て千島列島に至る火山帯である。現在は千島、那須、鳥海、富士、乗鞍(御嶽)、白山(大山)、霧島(琉球)の7火山帯にまとめるのが普通である。

 

近年、日本の諸火山を、近畿地方を境にして東日本火山帯と西日本火山帯の二つに大きくまとめる学者が多い。これは、諸火山の溶岩の成因による化学成分の相違に基づく説である。

 

両火山帯が描く曲線が日本付近での深発地震の震源の等高線などにも類似し、また、火山の分布やその噴出物の岩石学的性質が日本付近一帯の大きな地下構造と深い関係があることなどから、妥当な考えと認識されるに至っている。

 

 西日本火山帯に比べ、アルカリに乏しい玄武岩および安山岩から成る火山が多い。プレート・テクトニクス説では、千島海溝、日本海溝、伊豆・小笠原海溝からの太平洋底地殻のもぐり込みに関係すると言われている。

 

ヒカリゴケ(光蘚)

光りごけ[]

 ひみつ道具の『光りごけ』を洞窟にまいておけば、洞窟の岩に付着して「ドン ドン」増殖し、洞窟の中は見違えるように明るくなる。

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ヒカリゴケ:コケ植物ヒカリゴケ科の代表種である。北半球の冷涼な地域に生育している。ヒカリゴケは、洞穴の中や大木の根元の穴の中などの薄暗い場所に生える。

 

高さは約2cmで、葉は左右二列になってついている。雌雄の生殖器官は茎の先端につき、ほぼ球形の胞子体ができる。胞子から発芽した原糸体では球状に膨らんだ細胞が先端に向って平面上に並ぶ。この細胞がレンズの役目をして、入射してくるわずかな光を反射し、原糸体が生えている地表面を光らせる。

 

ヒカリゴケの光は薄い緑色であるが、これは球形の細胞に入った光が屈折し、葉緑体が集まっている細胞の奥のほうで反射し、ふたたび細胞から出てくることによる。つまり、ヒカリゴケが光るのは、光の反射によるもので、ヒカリゴケ自体が発光するわけではない。

 

 日本では、長野県佐久市岩村田、埼玉県比企郡吉見町、皇居などの生育地は、国の天然記念物に指定されている。