蜃気楼

蜃気楼[★★]

 ひみつ道具の『お利口ターバンくん』に高くまで持ち上げられた、スネ夫は「海みたいなでっかい湖が!!」と叫んだ。しかし、行けども行けどもその湖を見つけることができなかった。ドラえもんからたぶん「蜃気楼」だと説明された。つまり、光のいたずらで、そこにありもしないものが見えるというものであった。

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蜃気ろう [★★]

 雨戸を閉め、部屋を暗くして、ひみつ道具である『蜃気ろうそく立て』のロウソクに明かりをつけ、しっかり握って景色を思い浮かべると、現実そっくりの景色が眼前に現れる。

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蜃気楼:地上の物体が空中に浮かんだり、遠方の物体が近くに見えたり、像の位置がずれたり、倒立したり、実在しない虚像が現れたりする現象の総称である。

 

地面や海面の温度と気温との差が大きいとき、地面や海面付近に著しい気温の鉛直および水平の変化が起こり、地表とほぼ平行に走る光線がまっすぐ進まず、異常に屈折するために生じる。富山湾において春に見られる蜃気楼は有名である。

 

語源的には、「蜃」は海に棲息する大きな蛤のことであり、「気」は息のことであり、「楼」は高い建物のことである。古代中国では、蜃気楼は大蛤の吐く息によって、空中に楼閣が描き出されたものと考えたことに由来している。

 

シンジケート

シンジケート[★★]

 足にかすり傷を負った新聞記者は、「シンジケートが本性をあらわしてきた」とドラえもんに説明している。

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シンジケート:麻薬、暴力、売春などの大規模な犯罪組織を意味している。

 

真珠貝(アコヤガイ)

真珠貝[★★]

 しずちゃんがひみつ道具である『ソーナル錠』を飲んで、海を泳いでいると「真珠貝」を発見した。しかし、のび太にはタバコの空き箱にしか見えなかった

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真珠貝:真珠を採取するウグイスガイ科に属する貝類でアコヤガイはその代表である。アコヤガイには、シロチョウガイとクロマチガイの種が含まれている。

 

 シロチョウガイの殻は大型で、高さ、長さともに20cmくらいある。膨らみは弱く4cmくらいになる。表面は黄白色で、年とともに殻は厚くなる。内面は銀白色の真珠光沢があるが、縁部は黄色である。真珠養殖の母貝であり、また天然真珠を採る貝でもある。

 

沖縄以南、オーストラリア北部までの太平洋海域に分布し、幼いときには足糸で岩礁につくが、成長するとそれを失って、水深30mまでの砂泥底に棲息するようになる。

 

クロチョウガイの殻は、長さ、高さともに15cm程度で、膨らみは3.5cmくらいである。表面は黒みがかり、黄白色の放射帯があり、檜皮葺状である。内面はいぶし銀様の真珠光沢があるが、縁部は黒色であり、黒真珠養殖の母貝である。

 

紀伊半島以南~太平洋、インド洋に広く分布し、おもに水深30mまでのサンゴ礁の砂れき底に棲息している。

 

神通力

神通力[★★]

 のび太が仙人に、気楽に「神通力教えて。ただし、めんどくさいことはきらいだから、てっとり早くね」と頼むと、仙人はジャンプして、のび太の頭を杖で「ガツン」とたたいた。

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神通力仏教における奇跡にあたる概念であり、宗教家のもつ自由自在なしうる、しかも計り知れない不思議な能力をいう。「神通力」とは本来仏や菩薩の自在無碍の力のことを意味していた。サンスクリット語のアビジュニャーなどの漢語訳語である。