ジュゴン

ジュゴン[★★★]  

 二十二世紀の空想動物サファリパークの管理人は、「ジュゴン」から人魚がつくられたと教えてくれた。

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ジュゴン:哺乳綱海牛目ジュゴン科の海産動物である。インド洋、太平洋地域の浅海に棲息し、日本の南西諸島は分布の北限である。

 

体は紡錘形で、尾びれは鯨類と同じ三日月形をしており、後肢はなく、前肢はひれ状、この付け根に一対の乳頭がある。通常、身長は2.5m前後、体重は250300kgである。

 

体色は青みがかった灰色から褐色がかった灰色と変化がある。大きく円盤状に発達した上唇はブタの鼻鏡を思わせ、上下の唇には洞毛という太い感覚毛が密生しており、よく動く唇と洞毛で餌の海草選別を巧みにしている。

 

昔は沖縄に相当数のジュゴンがいて、八重山列島から琉球王に上納されたと記録されている。ジュゴンは立ち泳ぎしながら、子を抱いて授乳する姿から、人魚伝説のモデルと言われている。現在、国の天然記念物に指定されている。

 

酒呑童子

[★★]

 「大井山」はスネ麻呂の姫様が紅葉狩りしていて行方不明になった山である。この山には、山よりもでっかい「」が住むといわれている。

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「大井山」は「大江山」のパロディ版である。

酒呑童子:鬼を装って婦人や財物を奪ったと伝えられる、伝説上の盗賊である。丹波の大江山にすみ、源頼光の四天王に退治されたと言われている。

 

平安末期にこのあたりが山賊の巣窟になっていたことから生まれた伝説である。御伽草子や絵巻などの題材はその伝説に、鬼にさらわれた池田中納言の姫を源頼光の四天王が救出し、その上鬼である酒呑童子を退治したという物語が付加されたものである。

 

シュバイツアー

シュバイツアー[★★]

 のび太のパパの今年のクリスマスプレゼントはとてもためになる、偉人の伝記九冊であり、『シュバイツアー』はそのうちの一冊であった。

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シュバイツァー [★★★]

 去年、パパが買ってくれた『シュバイツァー』の伝記の読後感想を聞かれた。そこで、のび太は「ハラハラドキドキ、しまいまでひといきに読んじゃった」と答えたので、読んでないことがばれてしまった。なお、のび太にとってためになる本は、「手にとっただけで頭がズキンとして…。開くと熱が出て目がまわって吐き気がして。二、三ページで意識不明」になるというものである。

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シュバイツアー:ドイツの伝道師、思想家、音楽家、医師(1875-1965)である。1905年以後、学生時代の献身の決意を実現するため、あわせて医学を勉強し、1913年医学博士となった。同年パリ福音伝道会派遣の医師として赤道アフリカのフランス領コンゴ(現ガボン共和国)のランバレネに赴いた。

 

第一次世界大戦後、再度ランバレネに赴いて病院を再開した。第二次大戦中もずっとランバレネにとどまり、体力の限界と薬品物質の欠乏を押して医療に専念し、「原始林の聖者」と崇められた。

 

1952年度ノーベル平和賞を受ける。その感謝の講演はオスロ放送局から流されたが、そのなかで世界平和を呼びかけ、原子力による世界危機に対して人類が理性をもって対処すべきことを説いた。