始祖鳥
始祖鳥[★★]
ドラえもんがごみすて場のコウモリ傘を化石にすると、古生物学者には、コウモリそっくりに見え、「始祖鳥」以前の鳥であると推察された。
[S04478・A11162・067604]
始祖鳥:鳥類の最古の祖先と考えられる化石動物である。ドイツ南部のジュラ紀の約1億5000万年前の石灰岩中から発見された五体の化石によって知られている。
大きさは鳩と烏との中間であり、前肢は翼となり、全身が羽毛に被われる点は鳥類的である。しかしながら、歯のある顎、三個の爪のある指、尾羽が長い尾椎の両側から出ていることなど、爬虫類に似た点が多いのも特徴的である。
確かに、この化石鳥は、鳥類の先祖が爬虫類であることを明らかにしてくれた。しかしながら、鳥類の先祖は爬虫類のどのグループか、鳥類の起源は走行性か樹上性か、風切羽の起源は飛翔用か、始祖鳥は現在の鳥の直系の先祖かどうか、といった未解決の問題を投げかけている。
したきりすずめ(舌切雀)
したきりすずめ[★★★]
セワシからひみつ道具である『お話バッジ』の入った『したきりすずめ』が、未来の国からのび太に送られてきた。
[S02265・A03173・047206]
したきりすずめ(舌切雀):日本に伝わる五大昔話(御伽話)のひとつであり、室町末期に成立したと言われている。動物の援助によって財宝を得るという話である。
正直な爺さんが可愛がって飼っていた雀が、隣の婆さんの糊をなめたので、婆さんは雀の舌を切ってしまいました。やがて、爺さんが舌切り雀のお宿を訪ねていくと、大変もてはやされれました。
雀が土産に葛籠を送ってくれましたが、爺さんは軽い方を選んで帰りました。帰って開けてみると、中から宝物が出ててきました。
この話を聞いた婆さんが、うらやんで雀のお宿を訪ねました。婆さんは重いつづらをもらって帰りました。開けると中から蛇や百足や三つ目小僧などが出てきたので、婆は驚いて死んでしまいました。
十戒
十戒 [★★]
ひみつ道具である『十戒石板』に決めたことを彫りつけると、それを破った人には、「ゴロ ゴロ ビシャン」とすごいカミナリが落ちる。
[S12495・A39047・058304]
十戒:神がシナイ山でモーセに与えたという十カ条の掟である。旧約聖書が伝える十ヵ条の戒めである。十戒は「十誡」とも書かれる。
① わたしの面前では君に他の神々があってはならない。
② 偶像を作ってはならない。
③ ヤハウェの名をいたずらに唱えてはならない。
④ 安息日を覚えてこれを聖とせよ。
⑤ 父と母を敬え。
⑥ 殺してはならない。
⑦ 姦淫してはならない。
⑧ 盗んではならない。
⑨ 隣人に偽証してはならない。
⑩ 隣人の家を貪ってはならない。
第四戒までは対神関係の戒めである。第五戒以下は対人関係の戒めとなっている。
十手
十手[★★]
スッポンポンののび太を、追い掛けてきたお巡りさんは途中から、右手に御用提灯、左手に「十手」を持って、「ゴヨー、ゴヨー」と言い出した。
[S01377・A01077・037007]
十手:江戸時代、捕吏の所持した小型武器である。長さ30cmから60cmほどの鉄や真鍮の棒で、握り部分の前に鉤がついていた。
室町時代以降に中国より伝来したものといわれ、犯罪者逮捕の用具として定着した。抵抗する相手を痛打し、刀が振るわれれば受け止めて鉤でねじ抑えることができた。
格闘中落とさないよう柄尻の鐶に紐を結えるが、その色は所属により違い、町奉行与力と同心は赤、関東取締出役は紫か浅黄の房紐を用いた。警察権力の象徴として、鉄製実用本位な十手のほか、シンチュウ製で意匠をこらしたものもあったと言われている。