キン肉マン

にんにくマン[★★★]

 ドラえもんとのび太は故障していたテレビにひみつ道具である『なおしバン』を貼って、大好きな番組『にんにくマン』を一緒に楽しく見ることができた。

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「にんにくマン」は「キン肉マン」のパロディ版である。

 

ゼイ肉マン[★★]

 のび太は広場にある土管の上で気持ちよく昼寝ができた。しかし、一週間待ち焦がれたテレビの『ゼイ肉マン』を見過ごしてしまった。

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「ゼイ肉マン」は「キン肉マン」のパロディ版である。

キン肉マン:牛丼一筋の主人公・キン肉マンは実はキン肉星の王子である。キン肉星から迎えにやってきたミートくんとともに、怪獣を退治しながら暮らしていたが、世界一の超人を決める「超人オリンピック」に日本代表として参加することになった。

 

運の良さとクソ力だけが取り柄のダメ超人キン肉マンは、はたしてこの戦いに勝ち抜くことができるのか…?アメリカからやってきたテリーマン、ロボ超人ウォーズマンなどの超人たちが繰り広げるバトルと、連発されるギャグで、子どもたちの心をとらえた初出『週刊少年ジャンプ』(集英社)19792号、197922号~198721号(現代漫画博物館による)

 

金のオノ・銀のオノ

金のオノ・銀のオノ・鉄のオノ[★★★]

 『正直なきこり』という童話では、きこりがオノを泉に落とすと、女神が右手に「金のオノ」、左手に「銀のオノ」を持って現れ、きこりの落としたオノかどうかを問い質した。きこりが「いいえおとしたのは鉄のオノです」と正直に答えると、正直のごほうびに、きこりは三本のオノすべてをもらうことができた。

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「正直なきこり」はイソップ寓話の『金のオノ 銀のオノ』のパロディ版である。

金の斧・銀の斧:木こりが仕事中に鉄の斧を淵に落してしまったので、水の神に祈った。すると、淵のなかから水の神が黄金の斧を持って現れたが、木こりは自分のものではないと返してしまった。銀の斧の場合も同様な行動をとったが、木こりは三度目に鉄の斧を受け取ることになった。

 

神は木こりを正直者であると判断し、金と銀の斧も与えてくれた。その話を耳にして、悪い爺さんがまねをして、自分の斧まで失う羽目になってしまった。

 

古代ギリシアの『イソップ寓話集』の「ヘルメスと木こり」の話とまったく同じ構想である。斧を落とした男に同情してヘルメスが斧をとってきてくれたが、金の斧と銀の斧は自分のものではないと断ってしまった。その結果、正直を賞賛してすべての斧を男に与えたという話である。この話にはまねた男の失敗までついている。

 

この話は、日本では明治以後、読み物や教科書で紹介され、広まっている。しかしながら、『イソップ寓話集』は室町時代から日本語に訳されているが、1593年のローマ字本にも、江戸初期の国字本にも、この話は含まれていない。