カマキリ(蟷螂)

カマキリ[★★★]

  土管のある広場で、のび太を「こわがらせるコンクール」が開かれた。スネ夫の「カマキリ」で、のび太は三十センチジャンプしている。

[S12316A27135038201]

カマキリ:カマキリ目カマキリ科の昆虫の総称である。体長は約7cmであり、体は全体に平たく細長く、三角形のよく動く頭部と細長くのびた前胸を有している。翅はふつうよく発達している。前脚の腿節には鋭いとげの列があり、これに続く先端の鋭くとがった脛節とともに、いわゆるカマキリの「鎌」を形成している。

 

 夏の終わりごろから成虫が現れ、草間に多くみられる。秋になると交尾し、やがて草の茎や小枝、または人家の外壁などに卵嚢を産みつける。幼虫時から捕食性が強く、一生の間に多量の小昆虫を捕食するので、益虫としての価値が非常に高い。

 

カマキリにイボをかじらせると治るという俗信は日本各地で昔から伝わっている。そのため、現在でもイボムシリ、イボジリ、イボムシなどの異名が残っている。また、矢じりが深く入って抜きにくいときに、カマキリを陰干しにしたものの粉末を傷口に塗ると、矢じりが自然に出てくると言われている。

 

イギリスでは、子どもたちが道に迷ったとき、ヵマキリに道を尋ねると、カマキリが前脚をのばして方向を指示してくれるという言い伝えが残っている。

 

 カマキリは攻撃的、好戦的で自分より大きな相手にも立ち向かう傾向があるので、大して力もないものが、巨大なものに無謀にも刃向かうことを有名なことわざ「蟷螂が斧」と言っている。

 

柳田国男はカマタテ(鎌立て)、カマカリ(鎌刈り)などの語とカミキリ(髪切り)とが混同されカマキリの呼称が成立したといった最も有力な語源説を唱えている。

 

かまど(竈)

かまど[★★]

 台所には「かまど」があり、のび太は薪を使ってラーメンのためのお湯をかまどで沸かしていた。

[S20040A07184087403]

かまど:かまどは土・石・煉瓦・鉄、またはコンクリートなどで築き、その上に鍋・釜などをかけ、その下で火を焚き煮炊きするようにした設備である。いろりが暖房の目的にも用いられたのに対して、かまどは専ら炊事用であったと言われている。

 

かまど(竈)は古くから神聖なものと考えられ、竈神の信仰が行われ、家の象徴とも目される傾向にあった。カマドはその「カマ」のある「ト(場所)」の意であろう。

 

神隠し

神かくし[★★★]

 日本では古くからの言い伝えとしてある「神かくし」、つまり、突然人が目の前から消えてしまうというケースは、世界中で無数報告されている。

[L04069C09065108812]

神隠し:子どもなどが急に行方知らずになることを神隠しにあったと、昔から言われている。以前農村などにはよくあったことで、天狗にさらわれたとか、山の神やキツネの仕業などと考えられていた。

 

 神隠しにあったときは、村中のものが枡の底や太鼓をたたき、隠されたものの名を呼び、「かえせ、もどせ」と叫んでさがしまわるのが一般的なならわしであった。なお、子どもの好きな天狗は枡の底の音を大変嫌いだからという理由であった。

 

また、神隠しをキツネの仕業だと考えて、稲荷神社に願ったりしたこともあった。稲荷神にキツネを罰してもらうと、すぐ子どもを返してもらうことができると考えていた。

 

 神隠しの理由は、実際には、家出、誘拐、精神異常、事故死などさまざまであったと考えられる。多くは戻らなかったが、たまに23日して戻ってくることがあった。

 

人々の神隠しの考え方は、一時的に意識障害の状態で戻ってきた者の体験談などをもとにしているため、記憶もあいまいで、天狗とともに空を飛んだり、山奥の美しい花畑をさまよったという話に飛躍しがちであった。