てんとう虫コミックス短編第29巻(その15・16

日出処は天気(アマチュアから脱却第一歩!)[★★★]

 ひみつ道具である『刷り込み製本機』を使って、たくさんの雑誌に刷り込んだ作品『アンコロモチストーリーズ』、『日出処は天気』、『ペロペロキャンディキャンディ』はジャイ子に言わせると、「どれもこれもプロのまねじゃないの。わたしのかきたかったまんがは、こんなものじゃないんだわ」と怒って、畳に投げつけている。

 

ジャイ子はマンガに対して高い志を持ち、あくまでもプロのマンガ家を目指す姿勢を崩していない。そして、雑誌の編集部に「第一歩から勉強し直します」と電話を入れている。

 

 『深読みガイド』は「自分の作品に一歩も妥協しない、けっして現状に満足しないのもまんが家の才能のひとつだ。ジャイ子の繊細さと、それを支えるジャイアンの妹への不器用な愛情……性格がまったく異なる兄妹のそんな家庭環境がまんがに奥行きを出すのかもしれない。

 

剛田兄妹なら必ずや将来まんが史に残る名作を作ることだろう」とほとばしる熱情を込めてコメントをまとめている。

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「日出処は天気」は「日出処の天子」のパロディ版である。

日出処の天子:初出『LaLa』(白泉社)19804月号~19846月号山岸涼子作。厩戸王子の少年~青年時代を、飛鳥時代の確立と重ね合わせ描いた作品。大和朝廷の有力豪族・蘇我氏の長男である蝦夷はある日、天才として一目置かれる厩戸王子の、常人にはない能力を目にする。

 

その能力故に母親から疎まれた厩戸は、彼を恐れない蝦夷に興味を持つ。互いに強く魅かれ合う二人が、血で血を争う政争の中で運命は岐路に向かう…。超人の壮絶なまでの孤独を描く結末が話題となり、伝説の多い聖徳太子に、通説を覆す大胆な解釈を加え迫った人物像が、高い評価を得た(現代漫画博物館による)

 

ペロペロキャンディキャンディ[★★]

 のび太たちがひみつ道具である『刷り込み製本機』を使って、たくさんの雑誌に刷り込んだ作品は『アンコロモチストーリーズ』、『日出処は天気』、『ペロペロキャンディキャンディ』などである。

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「ペロペロキャンディキャンディ」は「ペロペロキャンディ」と「キャンディ・キャンディ」の異種合体パロディ版である。

 

てんとう虫コミックス短編第29巻(その16

ギャオ[★★]

 ドラえもんはジャイ子の描きためた原稿を、『刷り込み製本機』を使って、少女雑誌であるマンガレット、少女ブレンド、『ギャオ』に刷り込んだ。

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「ギャオ」は「ガロ」のパロディ版である。

 

少女ブレンド[★★]

 ドラえもんはジャイ子の描きためた原稿を、『刷り込み製本機』を使って、少女雑誌であるマンガレット、『少女ブレンド』、ギャオに刷り込んだ。

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少女ブレンド」は「少女フレンド」のパロディ版である。

 

マンガレット[★★]

 ドラえもんはジャイ子の描きためた原稿を、『刷り込み製本機』を使って、少女雑誌である『マンガレット』、少女ブレンド、ギャオに刷り込んだ。

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「マンガレット」は「マーガレット」のパロディ版である。

 

原稿料でお城みたいな家を[★★]

 ジャイ子のマンガはひみつ道具である『刷り込み製本機』を使って、次から次へと一流の女性マンガ雑誌に掲載された。舞い上がったジャイ子は一時、ジャイアンに「原稿料が入ったら、お城みたいな家をたてようね」と提案したこともある。ジャイアンは愕然とし、ドラえもんも「そこまでめんどうみられるか!!」と泣いて抗議をしている。

 

『深読みガイド』は「少女マンガ家志望らしい、夢にあふれている?」と解説している。

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シッチャカメッチャカ[★★]

 クリスチーネという新しいマンガ家がジャイアンの妹であることを知らなかったので、スネ夫は彼女の感想を求められた時、「へたくそでシッチャカメッチャカで、よくもこんなはじしらず…」と話す途中で、ジャイ子と気付き顔面蒼白になってぶっ倒れてしまった。

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シッチャカメッチャカ」とは、事態がひどく混乱して、何がどうなっているのか(何をどうすればよいのか)全く分からない様子のことである。