ドラえもん短編第3巻(その10

キューピットの矢[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『キューピットの矢』が当たると、打った人を大好きになることができる。その矢は当たっても痛くもないし、傷も付かない。

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キューピッド」とは、ローマの恋愛の神のことであり、ヴィーナスの子である。通常、裸で背に小さい翼が生え、弓を手にする子どもとして描かれている。

 

ぼた子[★★★]

 「ぼた子」はジャイ子に輪をかけたような豪快な女の子である。のび太やドラえもんがぼた子の家に遊びに来ている女の子にこっそり会いに行くと、ぼた子によって窓からバケツで、水をかけられたこともあった。

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ノラえもん[★★]

 ドラえもんが尻尾を引っ張り、姿を消して、女の子やぼた子のいる家に入っていくと、ぼた子は、のび太は遅刻や宿題忘れの常習犯で、「おまけにへんなロボットがついてんの。ノラえもんとかいう」といった話を、女の子にしていた。

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「ノラえもん」は「ドラえもん」のパロディ版である。

 

カバのような男の人[★★]

 のび太が『キューピットの矢』を射ると、誤って「カバのような男の人」の鼻に、「スポ」と入ってしまった。その男が大きな「ハクション」をすると、その矢がドラえもんの頭に刺さってしまった。

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ガスの集金人[]

 先生がのび太より取り上げた『キューピットの矢』を、家で「ピュツ」と射ながら遊んでいると、たまたま訪れた「ガス代集金人」のほっぺに刺さってしまった。

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しあわせ荘[★★:174/175]

 「のび太の先生」のプライベートはほとんどベールの中にあるといっても過言ではない。先生が結婚しているのか、子どもがいるのかもはっきりしないが、住んでいるアパート「しあわせ荘」から判断すると、独身の公算が大である。

 

  比較的安普請のアパートで、本棚とテーブルしかない狭い部屋(六畳一間にキッチン)で生活している様子である。

 

教育の現場の先生から、ドラえもんに登場するのび太の先生はあまりリアリティがなくて、魅力ない存在であるといった指摘は意外にこうした点に潜んでいるかもしれない。

 

しかしながら、この作品では、路上において、ひみつ道具である『キューピッドの矢』を使って遊んでいるのび太から、この矢と弓を取り上げ、こっそりアパートで「うふっ、おもしろそうですね」と珍しく満面に笑みを浮かべて、楽しんでいるチャーミングな一面が描かれている。

 

『深読みガイド』は先生も「生徒がいないとめちゃ解放的だ!」と少々びっくりしている。

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アメリカに転勤するパパ[★★]

ひみつ道具である『キューピッドの矢』を使っても失敗ばかりするので、のび太はその弓と矢を思い切って捨ててしまった。

 

すると、その矢がぼた子の家に遊びに来ていた女の子に当たり、友だちになって欲しいと頼まれた。そこへ、「アメリカに転勤するパパ」がそろそろ出発だと言いながら、彼女を迎えにきた。

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