のび太と銀河超特急Ⅲの1[★★]

[初出誌] 『のび太と銀河超特急』、「月刊コロコロコミック」199511月号、24頁、132コマ

[単行本]  『のび太と銀河超特急』、「てんとう虫コミックス 大長編ドラえもん VOL.161995925日 初版第1刷発行、24頁、132コマ

[大全集] 『のび太と銀河超特急』、「藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん 62012530日 初版第1刷発行、24頁、132コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] 車掌は「いちおうバリヤーのおかげでこの程度ですんでるけど、集中砲火をあびればどうなるか…」と危惧していた。「ビビビ ズ・ズン ガク ガク ガク ズズン バリバリ ドガドガ ドッカン バリバリ ガリガリ」と集中砲火をあび、列車がコントロールを失って星に激突してしまった。

 

 シ~ン……とした静けさが続き、激突した列車もとまっているようにみえた。霧が深くてさっぱりわからず、通信室を探して最寄りの警備隊に救援をもとめてもなしのつぶてであった。

 

 「ヒュ~ ドカ ドカ ドカン ドン ドン ドン」と花火が上がり、音楽が流れてくると、「ようこそいらっしゃいました。宇宙最大最新最高の夢の楽園。ドリーマーズランドでございます。最初のアトラクション「列車強盗ショー」はお楽しみいただけましたか。ドリーマーズランドは周辺の小惑星一つ一つに「恐竜の星」、「西部の星」など数かずの冒険コースを用意して…」といったお知らせが流れてきた。

 

 車掌は「それでは、これからドリーマーズランドに入場いたしますので、いったん列車にお戻りください」とお客さんに連絡した。

 

 なぞの組織では、「小惑星の中でもひときわ大きいあの星に、突然大ぜいの知的生命体がのりこんできた。どういう集団なのか目的はなにか。スパイを送りこんで調査せねばならぬ。くれぐれも気づかれないように。ハッ、わかっております」といった会話が交わされた。

 

 ガイド・カードを一通り読んで、スネ夫とジャイアンは忍者の星、ドラえもんとのび太は西部の星ヘ行くことになった。しずちゃんは大事なようでちょっと家に「どこでもドア」で帰っていたので、メッセージを残すことにした。

 

 レンタル・ロケットを借りるため、走っていると、アストンたちの仲間から「やー、昔者が走ってる。バッカみたい。ベアリングロードもしらないんだから、アハハハ」と軽蔑された。

 

 ベアリングロードは道の表面が小さなボールでできており、足もとのボールがその方向へ回転し体を前進させ、進みたい方角を心に思うだけで、どんどんスピードがでるものである。

 

 係りの女性から、「ロケットは重力波推進のためどんな形でもよく、音声入力の全自動操縦になっている」と説明された。そして、「禁断の星」へは近づかないよう注意された。禁断の星はメズラシウムという貴重な鉱石が掘り尽くされ、今は無人の星になって、穴だらけで迷いこむと危険だから立ち入り禁止になっている星である。

 

 西部劇の星に到着し、ガンスモークシティに行くと、市長が「わが町は無法町と呼ばれております。でありますからぜひ腕利きの保安官がほしいのです。これから射撃大会を開きます。

 

 合格した人たちをまず保安官助手として採用します。助手としてもっともめざましい働きをした人が、一日保安官の名誉を受けることになるのです」とあいさつした。

 

 アストンたちから「なんだ、昔者もきてたのか。拳銃より弓矢の方がお似合いじゃないの」とからかわれてしまった。のび太は六連発リボルバーに弾丸を込めたが、絶対に危険はなく、悪役ロボットに命中すると、その場でストップさせ、もし人間に当たってもフワフワ空中に浮かばせるだけのオモチャ玉であった。

 

 射撃大会では、標的は六個の空きビン空きカンであり、六発中二発当たれば合格というものであった。ドンは全部はずれで失格、ジェーンは審判に当てて失格、アストンはこれまで最高の五発命中であった。

 

 のび太は命中一発で失格と判定されたが、ひとつの缶に六つの穴があき、全弾命中で文句なしの合格であった。最終的には、ドラえもんをふくむ七人が保安官助手として任命された。バッジを授けられたあとに、ビリオン銀行に強盗団が押し入り、お金を奪って逃走したので、強盗団が選ばれた保安官助手のターゲットになった。