ビデオ式なんでもリモコン [★★]
[初出誌] 『ビデオ式なんでもリモコン』、「てれびくん」1983年3月号、10頁、78コマ
[単行本] 『ビデオ式なんでもリモコン』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第32巻」1985年1月25日 初版第1刷発行、10頁、78コマ
[大全集] 『ビデオ式なんでもリモコン』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 19」2012年6月30日 初版第1刷発行、10頁、78コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] ドラえもんはあと一口食べるとどら焼きがなくなるので、ひみつ道具『ビデオ式なんでもリモコン』を取り出し、どら焼きを食べ終わってから、このリモコンの小さな窓をドラえもんに向けて、巻き戻しボタンを押してもらっている。すると、食べる前にもどって、もう一度「パク ムシャ ムシャ」と食べることができた。
ビデオテープレコーダーみたいに、物の動きを早めたり、遅めたり、戻したり、止めたりすることが自由自在にできた。ボールを「ポイ」と投げ、スローにすると「ユラ ユラ」落下し、ストップすると、空中に止まり、巻き戻すと、投げたドラえもんの手に「ポン」と戻ってきた。
のび太は「いつもぼくが、宿題をしないで叱られるのはなぜだろう。それはやろうとしても時間がかかりすぎて、うんざりするからだ」と訴えながら、倍速モードにしてもらった。
「チャッ チャカ チャッ チャカ」といつもより早く終えることができた。ママに「ガミ ガミ ガミ」と叱られたとき、倍速モードにしたら、「チャッ チャカ チャッ チャカ」と終わってしまった。
いいことだけに使うと約束して外に出かけると、目の前でツボを持ったおじさんが石につまずいて、転びそうになったので、「カチャッ」とストップボタンを押してことなきをえた。
公園で絵を描いていたスネ夫が「できた! いつみてもぼくの絵はいいなあ」と自慢するので、巻き戻しを倍速にすると、まっ白なキャンパスに戻ってしまった。
ジャイアンが皿にボールをぶつけ、ふたつに割ってしまったので、かあちゃんに見つからないようにしながら、「キョロ キョロ」辺りを見回し、「ザック ザック」と穴を掘って埋めていた。
かあちゃんに問い詰められると、「お皿? おれしらねえなあ」ととぼけるので、巻き戻しをカチッと押すと、ジャイアンの犯行であることが明らかになってしまった。
しずちゃんが急いでお使いに行こうとしていたら、「ピュウ」と風が吹いてスカートがめくれ、「いやな風!」と顔を赤らめて通り過ぎようとした。のび太は巻き戻して、しずちゃんに追い掛けられている。
スネ夫、ジャイアン、しずちゃんから、のび太がひどいいたずらばかりするから非常に迷惑していると、ドラえもんは訴えられた。ドラえもんがやめさせようと思ってタケコプターで、「こら~っ、やめろ!!」と追い掛けると、ストップボタンを押されてしまった。
のび太がリモコンを持って、「ほらほら」といたずらをしようとするので、みんなは「やめろ!!」と叫んで逃げ回っていた。ドラえもんが「ストッ」とのび太の前に立ちはだかり、ボタンを「カチッ」と押した瞬間、「サッ」と鏡を出したので、のび太は動けなくなってしまった。そこへいたずらをされたジャイアンたちが一歩一歩近づいていた。
[S1947・A3206・078303]