カンゲキドリンク[★★★]

[初出誌] 『カンゲキドリンク』、「てれびくん」19823月号、11頁、83コマ

[単行本]  『カンゲキドリンク』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第6巻」2014126日 初版第1刷発行、11頁、83コマ

 [大全集] 『カンゲキドリンク』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 192012630日 初版第1刷発行、11頁、83コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] のび太は玉夫おじさんから『少年大百科』をプレゼントされても、まんがのほうがよかった、しずちゃんに忘れたノートを届けてもらっても、よけいなことを…、おかげで宿題を思い出しちゃった、と人の親切に感謝する気持ちがさらさらありません。

 

  ドラえもんから、「うれしいときは、犬でさえシッポをふる。ネコだってのどをならす。きみは人間なのに…」と指摘されても、のび太は「わざわざよろこんでみせるなんて、めんどくさいよ」と言うばかりであった。

 

 ドラえもんは「うれしいこと悲しいこと、なんでも人の何十倍にも感じられる」『カンゲキドリンク』を取り出した。このドリンクを飲むと、玉夫おじさんに「すばらしいプレゼントほんとにありがとう。前からこんなのがほしくてたまらなかったの」とカンゲキして感謝すると、また何かを買ってあげようと言われた。

 

  しずちゃんの手をギュッと握って、カンゲキしながらさっきの件のお礼を述べた。その後、しずちゃんと宿題をし、問題を解いたりしてもらって、「す、すごい!! しずちゃん天才」と大カンゲキしていた。

 

 飲んで三十分たつと効き目が切れたので、再度「ドバ ドバ」と大量に飲んだ。しずちゃんのママからおやつをもらうと、「ポンポン」花火があがったときのようなオーバーなカンゲキ。散歩中の安雄やはる夫の前で、しずちゃんにおやつをもらったぞ!! と大喜び。

 

  「おやつもらったぐらいであんなにうれしいのかね。のび太はふだん、ろくに食べていないんだろ」といった二人の会話を聞いたママは、ドラえもんにみっともないと抗議している。

 

 いつもの広場の土管の上に立って、「生きるってなんとすばらしいことだろう」と謳歌しているのび太を、ドラえもんが連れて帰る途中、十円玉を拾うと、「ぼくは、日本一の大金持ちだ」と言い出す始末。

 

  スネ夫から、「こないだうちへきた時、この百円おとしていったぞ」と言われると、うれしさのあまり、「バタ」と倒れて、気絶してしまった。家に戻ると、インドから帰ったおじさんがお年玉を一万円くれようとすると、ドラえもんは「ダメッ」と大声で拒絶してしまった。

 

 ドラえもんが効き目の切れたのび太を広場に連れて行き、少し休んでいると、ジャイアンがやってきた。ジャイアンがおもしろそうな薬だからよこせと強要したので、ドラえもんはその薬を手渡した。

 

  横たわっていたのび太が気がついて起きあがり、薬をリクエストした。ジャイアンにやっちゃったと言うと、のび太はジャイアンを追い掛け、薬をもらおうとした。ジャイアンがすでに全部飲んでいたが、のび太が強引に「返せ」と叫んだ。

 

  ジャイアンは怒りも何十倍になり、すごい形相で追い掛けたきた。ジャイアンが途中石につまずいてぶっ倒れてしまった。すると、苦痛も普段の何十倍になり、道路上に座って、「のび太がいじめたあ。ワ~」と号泣し出した。

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