細く長い友だち[★★]
[初出誌] 『せわやきロープ』、「てれびくん」1981年9月号、11頁、73コマ
[単行本] 『細く長い友だち』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第27巻」1983年4月25日 初版第1刷発行、11頁、73コマ
[大全集] 『細く長い友だち』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 19」2012年6月30日 初版第1刷発行、11頁、73コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『せわやきロープ』が『細く長い友だち』に変更
[梗概] のび太のパパとママは北海道のいとこのスミレさんの結婚式に出るため、ドラえもんも急用で、いずれも二日留守にすると言い出した。のび太が「独りで二日間も、どうやって生きていくんだあ」とドラえもんに泣きつくと、ひみつ道具『世話やきロープ』を出して。出掛けてしまった。
のび太が「ひどいやひどいや、みんなでぼくをおきざりにして」と泣いていると、人の形になったロープがのび太の頭をなぜなぜしてくれた。家でなにもすることがなかったので、遊びに出かけようとすると、ロープが留守番するから安心して遊びに行ってもいいと、ジェスチャで知らせてくれた。
心配になって家に戻って見るとと、新聞代の集金に対しても、タンスから「ゴソ ゴソ」お金を出して、りっぱに役割を果たしていた。全日本おしうり組合のセールスマンと名乗る怖いおじさんがやってきて、「かうまで帰らないぞ」と脅しても、逆に足で玄関の外に蹴り出されている。
安心して出掛けると、ジャイアンとスネ夫に野球を誘われ、外野を守ることになった。失敗するのではないかと心配していると、「カーン」と大きな当たりが飛んできたが、ロープが「ピュッ」と伸び、「パツ」とキャッチして、のび太のグローブに「ポト」と落としてくれた。
留守番をどうしたのと尋ねると、しっかりかけてきた証拠としてカギを見せてくれた。ベンチにもどると、「ファインプレー。ピンチのがれた」と絶賛された。チャンスには「ガアン」とロープの力を借りて、打つと、スリーランホームランになった。
しずちゃんのところへ遊びに行くと、お使いに出掛けるところであった。ロープに頼むと馬になってくれたので、「パカパッ パカパッ」とすごい早さで駆けて、あっという間にお使いをすませることができた。お使いが早くすんだので、学校の裏山へ行って、シーソーやジェットコースターの遊び道具を出してもらって楽しむことができた。
家に帰ると、おいしい晩ごはんも作ってくれた。ドラえもんは「気になるから、予定をくりあげてかえってきたよ。心細くて、ないてるんじゃないか」と思って玄関から帰った。
ドラえもんが「ただいま。ただいまってのに」と何度声を掛けても、ロープとオセロに熱中していたのび太は「うるさいうるさい、だいじなとこなんだから、あっちへいってよ」と、邪魔者扱いされてしまった。
[S1929・A2707・078109]