本人ビデオ[★★]

[初出誌] 『本人ビデオ』、「てれびくん」198011月号、9頁、63コマ

[単行本]  『本人ビデオ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第23巻」1982125日 初版第1刷発行、9頁、63コマ

[大全集] 『本人ビデオ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 192012630日 初版第1刷発行、9頁、63コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] のび太はみんなに押しつけられて、「ブツ ブツ」言いながら、ひとりで教室の掃除をしていた。それを見た先生が「えらい! きみがそんなまじめな子だとは、しらなかった」と、ひさしぶりに先生にほめられた。

 

  ニヤニヤして家に帰ると、ドラえもんから「先生にほめられたって? アハハ、うそだ」と言われたので、のび太は「ほんとだぞ! 先生はグッとぼくの手をにぎりしめ、「きみは、じつにすばらしい少年だ」と…。見せたかったなあ」と反論している。

 

 ドラえもんはひみつ道具『本人ビデオ』を取り出し、「カチ」とスイッチを押すと、しばらくして、先生が「ドタ バタ ドタ」とやってきて、学校においてと同じようにほめてくれた。この機械はビデオテープと同じように、本人が同じことをやって見せてくれるものである。

 

 のび太は「本人ビデオ」を使って、のび太のママとしずちゃんにも、同じことをやって見せたので、先生も「なんべんいわせりゃ、気がすむんだ」と、ついには腹を立ててしまった。しずちゃんの家では、ママの靴が玄関からなくなっていたので、このビデオを時間逆戻りモードにして使うと、イヌがくわえていったことがわかった。

 

 往来を歩いていると、学生さんと男の人が「そっちからぶつかってきたんだ!! そっちが悪いんだ!!」と言い争っていたので、どちらが悪いか、もう一度ビデオで再現することにした。

 

  「ガン」とぶつかる瞬間がほとんど同時であったので、もういっぺん、もういっぺん、もういっぺんと計四回も再現したので、二人から「いいかげんにしろ!!」と追いかけることになってしまった。

 

 家に帰ると、パパが会社から帰ってきたので、のび太ははもう一度だけ、先生にほめてもらうため、「カチ」とスイッチを入れた。ビデオの時間をあわせそこなって、朝になっていたので、先生から「また、ちこくしたな。立ってなさい!!」と叱られてしまった。

[S1919A2301078011]