天の川鉄道の夜[★★]

[初出誌] 『天の川鉄道』、「てれびくん」19802月号、12頁、69コマ

[単行本]  『天の川鉄道の夜』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第20巻」1981125日 初版第1刷発行、14頁、77コマ

[大全集] 『天の川鉄道の夜』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 192012630日 初版第1刷発行、14頁、77コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『天の川鉄道』が『天の川鉄道の夜』に変更

 「ボウ~」コマ挿入[79(1)]

「シュー」、「ゴトン」コマ挿入[79(2)]

「なんだかきみが悪いわ」、「おうい」、「だれか」コマ挿入[80(2)]

 

「どうかしましたか」、「車しょうさんちゃんとのってるよ」コマ挿入[80(3)]

「どうしてお客がいないの?」挿入[80(4)]

「あれってなんだろ」コマ挿入[80(6)]

「ほんとにはじっこだ。こっちのほうには星がひとつもないもの」コマ挿入[84(1)]

 

「さようなら」、「バタン」コマ挿入[84(7)]

「あのねえ、おくりかえしてくれないと困るんだけど」、「ドン ドン」コマ挿入[85(1)]

 

[梗概]  スネ夫は最近乗車したSLの素晴らしさをみんなに吹きまくっていた。のび太がドラえもんに話しても、「みっともない。いちいち、人のことうらやむものじゃない」と釘を差されてしまった。

 

  ドラえもんが部屋を出る時、『天の川鉄道乗車券とハサミ』を落としていった。こっそり、天の川鉄道のことをドラえもんに尋ねると、SL型の宇宙船のことであり、ハサミを切符に入れると、いつどこへでも迎えに来てくれるものであることがわかった。


 土管のある広場で、のび太はジャイアン、スネ夫、しずちゃんにこの話をし、今夜、学校の裏山に迎えに来させようといってみんなと別れている。夜に学校の裏山へ行き、切符に「パチン」とハサミを入れると、疑っていたみんなの前に「ボオ~ シュッ シュ ボッ ボウ」と音を立てながら、SL型の宇宙船が現れた。

 

 車掌さんによれば、このSL型宇宙船はオンボロメダ発、ハテノ星雲行きであった。一枚の切符で全員乗ることができたが、乗客はのび太ら四人のみであった。客車の中は閑散としていたけれども、宇宙船は土星の間近を走行し、一行はきれいな星の海を楽しむことができた。しばらくすると、ワープして超空間に入り、宇宙のはてのハテノ星雲の終点に到着した。


 車掌さんに尋ねると、この列車は最終便であり、二度と出ませんという返事であった。そして、車掌さんはドアを「バタン」と締めて、二度と姿を見せませんでした。

 

  「宇宙のはてにおきざりだ」とみんなで「わあ~」と泣き崩れていると、ドラえもんが「どこでもドアが発明されたから、ふべんなSLは廃止されたんだ」と怒鳴りながら、「どこでもドア」から飛び込んできた。そして、「だいじな記念の切符を使っちゃって!!」と猛烈に腹を立てながら。
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S1910A2008078002]