スリルブーメラン[★★]
[初出誌] 『スリルブーメラン』、「てれびくん」1979年5月号、12頁、84コマ
[単行本] 『スリルブーメラン』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第18巻」1980年1月25日 初版第1刷発行、12頁、84コマ
[大全集] 『スリルブーメラン』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん19」2012年6月30日 初版第1刷発行、12頁、84コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] のび太がカップラーメンを作っているとき、スネ夫が、ジャイアンが呼んでいるといって、連絡にやってきた。行ってみると、ジャイアンは高い木のてっぺんで、「今まで、だれも登ったことのないこの木を、ついに征服したぞ!!」と自慢していた。
それに対して、スネ夫は「これは、歴史にのこるできごとだよ!! みんなでジャイアンくんの勇気を、ほめたたえよう」とゴマをすっていた。のび太が「なあんだ!! わざわざひとをよびだしたのは、こんなことだったの」と口を滑らしてしまった。
「おまえ登ってみせろ!!」と脅されたが、ラーメンつくっているといってその場を抜け出ることができた。
ドラえもんに相談すると、いとも簡単にひみつ道具『スリルブーメラン』を出してくれた。このブーメランに時間をセットし、ポケットに入れて、付属のコントローラーで行きたい場所を探し、スイッチを「パシ」と押すと、「ヒュン」と消えて、その場所に行くことができる。
ジャイアンを探したら、家でおやつを食べていたので、ブーメランを一秒にセットすると、「ヒュン」と消えて、「パッ」と現れて、ジャイアンのアンパンをもらって、また「ヒュン」と消えて戻ってくることができた。そのため、ジャイアンはいつ食べたんだろと、キョトンとしていた。
コントローラーのボタンは左から順に、南北方向、東西方向、高度、スタート調整用であった。のび太は自分でやってみたくなり、超高層ビルで二十秒間景色を眺めて、帰ってくることができるようにブーメランをセットした。時間を数えながら、「えいっ」と飛び降りると、ぴったりのタイミングで戻ってくることができた。
その後、動物園のライオンの上に飛び降りて、ターザンのまねをしたり、ヘリコプターやヨットに「ヒュン パッ」に乗って戻ってきたりして、楽しんでいた。
ジャイアンが呼びに来たので、のび太はドラえもんに「ブーメランをポケットに入れたまま、木の下へ行くから、時間をみはからってボタンをおして」と頼んで出掛けている。ドラえもんが待機していたら、「チョロ」とネズミが現れたので、「ウンギャ~」と絶叫して、机の引き出しに隠れてしまった。
すごい声が聞こえたので、ママが部屋にきたが誰もいませんでした。目の前に見たこともない機械が置いてあり、コントローラーを見ると海が写っていたので、ボタンを「パシ」と押してみた。
すると、のび太はジャイアンとスネ夫の目の前から、ヒュン」と消え、しばらくして、のび太はずぶ濡れになりながら、巨大なサメに追われてきた。そして、「どうだ。ぼくなんか、こんな大冒険をしてるんだぞ!!」と叫んだので、二人はびっくり仰天して逃げ出してしまった。
[S1901・A1802・077905]