気まぐれカレンダー [★★]

[初出誌]  『きまぐれカレンダー』、「小学六年生」19897月号、10頁、74コマ

[単行本]  『きまぐれカレンダー』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第41巻」1990825日 初版第1刷発行、11頁、80コマ

[大全集] 『気まぐれカレンダー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1620111130日 初版第1刷発行、11頁、80コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「す、するとこの暑さは…ま、まさか…」コマ挿入[311(4)]

「外を見ろ!!」「太陽がぐんぐん近づいてきてるぞ!!」コマ挿入[311(5)]

 

「テレビのニュースで地球最期の日がきたといってるぞ!!」が「テレビのニュースで……」に変更[311(7)]

「地球最期の日が来たといってるぞ!!」コマ挿入[312(1)]

 

「こんなのウソだ…、信じられない……」、「ぐずぐずしてるとおいてっちゃうぞ!!」コマ挿入[312(3)]

「そうだ! しずちゃんをおきざりになんてできないぞ!!」コマ挿入[312(5)]

「そんな……」、「ぼくはほんのかるい気持ちで…」コマ挿入[313(2)]

 

[梗概] ジャイアンから「おーい、のび太。野球の練習はじめるぞ。すぐこい。さぼったらひどいからな」と声をかけられた。のび太は「こんなあつい日に野球をしたら日射病にかかって、死んじゃうよ。だいたい、夏ってきらいなんだ。体も頭もだらけて、なにをする気にもならない」とドラえもんに訴えていた。

 

 ドラえもんも「たしかにあつい。じゃ、しばらくすずしくするか…」と言いながら、ひみつ道具『気まぐれカレンダー』を取り出した。このカレンダーの日付を「カチ カチ カチ チーン」と二月二十五日に変更すると、「ゾク ゾクッ ハークション!!」となった。

 

 広場に行くと、ジャイアンも「ハクショ!!」とクシャミをし、「だれもでてこないとは、どういうことだ!!」と怒鳴ると、スネ夫は「きゅうにひえこんだからね…」と答えている。

 

 そこへ、のび太が厚着をして、「きょうは二月だよ。プロ野球だってシーズンオフだよ」と告げると、「そうか! 七月だと思ってたら二月だったか。しかたがない、解散!」となった。

 

 雪も降り出したので、のび太はただ冬になるだけじゃつまらないので、「カレンダー」を十二月二十五日に変更している。

 

 ママのところへ行って、「電子ゲームドラやきクエストXを買って」と頼むと、「クリスマスまでまつって約束したでしょ!!」、「きょうがクリスマスでしょ!!」といって電子ゲームを手に入れることができた。

 

 しずちゃんのところへ遊びにいくと、ションボリしていたので理由を尋ねると、「きょうプールへいこうと、楽しみにしてたのに…」というので、早速825日にカレンダーを変更した。

 

 しずちゃんの家に真夏になったからプールへ行こうと出掛けると、しずちゃんのママから「出木杉さんとプールへ」と知らされたので、「冬にもどしてやる!!」と腹を立てて帰ってきた。

 

 「あつくなったり、さむくなったり、へんな気候だね」とおじさんが話しているのを耳にしたので、のび太は1月1日に「チーン」と日付を変更している。そして、おじさんからお年玉をもらっていた。せっかくだからと、「どこでもドア」を使ってしんせきを回り、お年玉をたくさんもらうことができた。

 

 のび太がかってに「気まぐれカレンダー」をいじくり回したので、「ガク ガク ゴゴゴ」となり、日付が変わらなくなってしまった。

 

 ドラえもんが今のままだと、「地球は太陽にひきよせられ、吸いこまれてしまうのだ!! 外をみろ!! 太陽がぐんぐん近づいてきてるぞ!!」と怒鳴り、テレビでは「地球最期の日がきたといってるぞ!!」と告げ、みんなで「宇宙救命ボード」で脱出する準備を始め出した。

 

 のび太は「しずちゃんをおきざりになんてできないぞ!!」と言いながら迎えに行くと、救命ボートは「ドーッ」と地球を脱出してしまった。その光景を見て、のび太は「ひどい!! ぼくひとり残していっちゃうなんて!! そんな…、ぼくはほんのかるい気もちで…」と泣き崩れていた。

 

 「かってなことしたからだ。反省した?」、「悪かったよ…」と頭を下げると、ドラえもんはもういいよ、災難訓練機を止めてと指示を出している。のび太は何が何だかまったくわからなかったので、泣いて抗議すると、「おこっちゃいけないよ、エイプリル・フールだもの」とドラえもんに知らされることになった。

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