光ファイバーつた[★★]
[初出誌] 『光ファイバーつた』、「小学六年生」1986年6月号、10頁、69コマ
[単行本] 『光ファイバーつた』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第2巻」2005年8月25日 初版第1刷発行、10頁、69コマ
[大全集] 『光ファイバーつた』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 14」2011年6月29日 初版第1刷発行、10頁、69コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] のび太はママの目を盗んで家を出たけれども、しずちゃんは留守、裏山は雨でグチョグヨに濡れ、昼寝もできず、書店も休みだった。
仕方ないので、ジャイアンたちとでも空き地で遊んでやろうと思い行ってみると、ジャイアンは大暴れして、子どもたちを殴りつけていた。のび太もつかまり、「ボカ ボカ」と暴力を振るわれてしまった。
のび太がドラえもんに「でかける前に、目的地のようすをしらべる道具」がないかどうか尋ねると、『光ファイバーつた』というひみつ道具を出してくれた。
このつたには12のチャンネルがあり、チャンネルシール1を襖に貼り付けると、つたの枝が伸びて、天井を抜けて壁の中を伝わって、襖のチャンネルまで伸びる。ディスプレイのスイッチをオンにすると、襖のチャンネル・レンズから部屋の中を撮影し、見ることができる。
つたはチャンネルシールで指定した場所まで伸びていくので、チャンネル2は広場のブロック塀に、チャンネル4はしずちゃんの部屋に、チャンネル5は出木杉の部屋に貼り付けた。取り付けるのに時間がかかり、家に帰ると、ママからお使いや宿題をすぐやるように命令された。
宿題のため、出木杉の部屋を見ると、すでに宿題を終えた後であった。ドラえもんは外からの情報を蓄えておく球根を出し、ビデオのように過去を映し出した。
ノートの字が読めないとドラえもんに催促すると、大きく拡大してくれた。いつものようにあまりお説教もしないで、次から次へと申し出を受け入れてくれるので、のび太は心配になってきた。
ドラえもんが笑いながら、固いこと言わない、気にしないと言うので、のび太も「ドラえもんも話がわかるようになったなあ」と相槌を打った。冷静になったドラえもんは思わず、冷や汗が出た。
のび太がモニターで見ると、しずちゃんが家に帰っていたので、ママに内緒で「ソロリ ソロリ」と家を抜け出すことに成功した。カンカンに怒ったママは「のび太がどこへ行ってるか一目でわかる道具」まだできていないかと、ドラえもんに詰問した。ドラえもんはママに「光ファイバーつた」のモニターを指し示した。
のび太がしずちゃんの家で楽しく遊んでいると、しずちゃんのママは「すぐ帰れって、ママがカンカンよ」という電話をのび太に取り次いだ。のび太はしずちゃんの家にきていることに、なぜ気付かれたのかどうしても理解できなかった。
[S1463・B0207・068606]