人気歌手翼ちゃんの秘密[★★★]
[初出誌] 『人気歌手翼ちゃんの秘密』、「小学六年生」1986年1月号、10頁、64コマ
[単行本] 『人気歌手翼ちゃんの秘密』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第5巻」2006年3月25日 初版第1刷発行、10頁、64コマ
[大全集] 『人気歌手翼ちゃんの秘密』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 13」2011年4月30日 初版第1刷発行、10頁、64コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] 人気タレントの翼ちゃんにボーイフレンドがいて、この近所にたびたび車で来ると、スネ夫はみんなに話し出した。そして、デートの現場を撮って、グラフ週刊誌『フライカス』に売り込むため、いつもカメラをはなさないと豪語していた。
すると、ジャイアンがすぐ身近に偉大なアーチストがいるのに、翼ちゃんばかり追い掛けて、この偉大なアーチストの写真を「フライカス」になぜ売り込もうとしないんだと、とスネ夫に毒づいていた。
翼ちゃんの話をドラえもんにすると、『特定人物レーダー』に翼ちゃんの顔を覚えさせ、一キロ以内に現れるとレーダーがキャッチして知らせてくれる、ひみつ道具を取り出した。「フライカス」のカメラマンが現れたので、ジャイアンはスネ夫に、空き地でアイドル歌手がデートをしている、という情報をカメラマンに伝えさせた。
土管のある広場で、あらかじめ頼んでおいたしずちゃんとデーとしているジャイアンをカメラマンに紹介すると、「あの女の子が? なんて歌手?」と尋ねられたので、スネ夫は「いえ、男のほう」と答えると、「このいそがしいときに!」と腹を立てて行ってしまった。
レーダーのモニターが翼ちゃんをキャッチしたので、「タケコプター」で出掛けると、翼ちゃんはカメラマンと出会う寸前であった。そこへ突然、ギンギラギンの衣装を着たジャイアンが「新人歌手の剛田武でーす」とカメラマンの前に現れたので、ドラえもんは「どこでもドア」を出して、翼ちゃんの行きたいところへ案内することができた。
翼ちゃんが入っていったのは、小学校時代にとても可愛がってもらった先生の家であった。翼ちゃんのボーイフレンドは、今でもいろいろ相談にのってもらっているおじいさんであった。
のび太がそんならかくす必要もないと問い掛けると、翼ちゃんはここにいると、関係のない人たちが「ゾロ ゾロ」来て、迷惑をかけるからだとの回答であった。
カメラマンは翼ちゃんの車に気付き、近くの木に登って、近所の家の中を双眼鏡でのぞき出した。ジャイアンが「ボゲ」と歌い出したので、カメラマンはビックリして木から落ち、ジャイアンから「わかった? おれがほんとに歌手だってこと」と告げられた。
その間に、翼ちゃんは「どこでもドア」から車に乗り換えて、「どうもありがとう」と言って帰っていった。
[S1370・B0505・068601]