男女入れかえ物語 [★★]

[初出誌] 『入れかえロープ』、「小学六年生」19857月号、10頁、69コマ

[単行本]  『男女入れかえ物語』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第42巻」1991125日 初版第1刷発行、10頁、69コマ

[大全集] 『男女入れかえ物語』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 132011430日 初版第1刷発行、10頁、69コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『入れかえロープ』が『男女入れかえ物語』に変更

 「キャッ」が「イヤア」に変更[597(1)]

 

[梗概] ジャイアンとスネ夫は高い木に登って、「いよー、すばらしいながめ。九州も北海道もひと目でみわたせでるぞ。やあ、北極でペンギンが走ってる」と騒いでいた。のび太は「ばかと煙は高いところが好きってね」と冷やかしていた。

 

 しずちゃんは「わたしうらやましいわ」と感想をもらし、小さい頃から木登りが好きで、大きくなったら、あの木に登ろうと決心していた。

 

 「女の子ってそんだなあとつくづく思うわ」、「ぼくなんかときどき、女に生まれてたらよかったのにと」と話し、しばらくいれかわることになった。ドラえもんはそのひみつ道具『入れかえロープ』を出してくれた。

 

 このロープは「心はそのままで体だけ入れかわる」道具であった。ふたりは同時にロープの端を握ると、「ルルル…」となって入れかわりに成功した。のび太はしずちゃんになって家に帰ることになった。途中、「スカートってやつは…、スースーしておちつかないや」と言いながら。

 

 のび太になったしずちゃんは「こんなかっこうでおもてにでて笑われないかしら」、「キョロ キョロ ビュー」とおさないころからのぼる日を夢みた木まで走ってきた。そして、「スル スル」と木に登り、こんな気持ちはじめてと言いながら「ヤッホー!!」と叫んでいる。

 

 広場に行くとジャイアンとスネ夫たちが野球をしていたので、一緒にやることになった。のび太になったしずちゃんがグローブをはめると右手であり、スネ夫から「それは左手に…」と注意されている。守っては奇跡のファインプレー、「ズガーン」と打ってさようなら逆転ホーマーであり、まるで人が変わったみたいと絶賛された。

 

 しずちゃんになったのび太はゴム跳びでうまくいかなかったので、「そんでもってさ、カンフーで悪者たちをバッタバッタ…。もー気分いいのなんのってサイコーよ」と盛り上がっても、とけこめないので、家に帰って足を組んで寝ていたら、「なんです、お行儀の悪い!!」、さらに、「あぐらなんかかいちゃいけません!!」とママに怒鳴られてしまった。

 

 しずちゃんになったのび太は家に帰って、ドラえもんに「もとにもどして」と泣いて訴えていた。そこへ、のび太になったしずちゃんが帰ってきて、「やーよ、せっかく楽しくやってるのに。とうぶんこのままがいいわ」と断られ、ドラえもんからも「これは双方の合意の問題だから…」と言われてしまった。

 

 しょんぼりしてしずちゃんになったのび太が家に戻ると、「しずちゃんおふろに入りなさい」と言われた、「あした入るなんてふけつなこといけません!!」と「シブ シブ…」入ることにした。

 

 のび太になったしずちゃんは「おふろわかして入っていいかしら」、「まあ、めずらしい」と言われ、ルンルン気分で脱ぎ出すと、ハッと気づき「キャッ」と叫んだ。

 

 しずちゃんになったのび太は「かってにぬいじゃっていいのかな…。いいよね。おたがいさまだもの」と思っているとき、突然、「だめェ!!」とのび太になったしずちゃんが飛び込んできた。

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