レポーターロボット [★★]
[初出誌] 『レポーターロボット』、「小学六年生」1985年4月号、10頁、74コマ
[単行本] 『レポーターロボット』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第40巻」1990年1月25日 初版第1刷発行、10頁、74コマ
[大全集] 『レポーターロボット』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 13」2011年4月30日 初版第1刷発行、10頁、74コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] スネ夫は川口さんが三十八回目のお見合いをしたという、町内の話題はなんでも知っており、いつも話がおもしろいので、とても女の子に人気があった。
のび太も「おもしろいニュースを集めて、女の子にもてたい」と言うので、ドラえもんは「よせよせ、他人のうわさ話に興味をもつなって、子どもらしくないぞ。…、人間的魅力で勝負しな」と忠告している。
ドラえもんはニュースを集めるためのひみつ道具『レポーターロボット』をもっているが貸さないというので、押し入れから「スペアポケット」をこっそり借り、「レポーターロボットとモニター」を取り出している。このロボットに、川口さんのお見合いの結果がどうなったかをレポートさせている。
レポーターは川口さんの玄関先で、お見合いでどんな印象を持たれましたかと本人に尋ね、「きれいだなあと…」、「ひとめみた時! 川口青年の愛はほのおともえあがたのであります。…、希望に胸をふくらませかたってくれました」とレポートしている。
しずちゃんもその話を聞き、「えっ、ついに結婚するの!? 相手はどんな人? 式の日取りは?」と熱心に尋ねるので、のび太はレポーターに再度取材をしてもらっている。
「式の日どりは? 新婚旅行はどこへ? 子どもは何人ほしい?」と質問すると、「あの話はことわられたよ」、「えつ、なぜ!?」、「そんなことしらん! バタン」、「意外な展開です! これはぜひ女性の側の発言を聞いてみなければなりません」
みんなが見たいというので空き地でモニターを見ることになった。ドラえもんはその話を聞き、人にめいわくをかけないうちにとめなくちゃと思って、レポーターに話すと、「いけませんぼくはみんなのしる権利のために…。「ビビッ」とドラえもんにカミナリを落とし、何者もレポーターのゆくてをはばむことはできない」と去っていった。
川口さんをふった空野さんに、「ことわった理由はなんですか」、「だってえ…。なんかイモいんだもの。話題がないのよね。足も短いし…」、しずちゃんなども「あれじゃ川口さんかわいそうよ。そうよ、口べただけどいい人なのに」と猛反発している。
「川口さんは深く傷ついたわけですが、そのことをどう思います?」、「そんなことあなたに関係ないでしょ!! 帰ってよ!! バタン」となった。
レポーターは窓から空野さんの寝室まで追いかけ、「ほかに好きな人がいるとか…」と執拗に詰問している。空野さんが「もうかんべんして!!」と逃げ出すと追いかけるので、川口さんが「やめろ! 空野さんをいじめるとゆるさんぞ!!」と立ちふさがった。
レポーターは「じゃまするとゆるしませんよ」とカミナリを落とし、「ひと言ひと言」と追いかけたので、川口さんはレポーターをしっかりつかまえてしまった。
レポーターは「はなせ! はなさないと…、ビリ ビリ ビリ」とカミナリを落とし続けたが、川口さんが「はなすもんか!!」と叫びながら、スイッチを切ってしまったので、モニターは「パッ」と消えてしまった。
満身創痍の川口さんに感動した空野さんはあれから交際を始め、ついに婚約したということになった。その話を聞きながら、ドラえもんは「それはおめでたいけど…。お説教のチャンスをのがしたのがざんねんだ」ととても渋い顔をしていた。
[S1361・A4008・068504]