ぐ~たらお正月セット[★★]
[初出誌] 『ぐーたらお正月セット』、「小学六年生」1985年1月号、10頁、78コマ
[単行本] 『ぐ~たらお正月セット』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第35巻」1986年1月25日 初版第1刷発行、10頁、78コマ
[大全集] 『ぐ~たらお正月セット』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 12」2011年3月30日 初版第1刷発行、10頁、78コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] 初日の出が見たいというので、ドラえもんはのび太を起こすと、「そういわれれば…、そんな気もする…。でも、そんなことまにうけられちゃこまるなあ。ぼくがどんな人間かしってるだろ。長~いつきあいなんだから」といって起きようとしなかった。
しかし、のび太は「せめて元旦ぐらい、だれにもわずらわされず、フトンの中でウツラウツラすごしたい」気持ちと、人なみに正月らしくしたい気持ちをもっていた。こうした矛盾した願いを、ドラえもんはひみつ道具『ぐ~たらお正月セット』でかなえてくれたが、「もうあきれはてた!!」いって押し入れに閉じこもってしまった。
このセットから「人払いごへい」を取り出してさっそく飾ると、よく眠ることができ、目覚めたのが午後一時過ぎであった。「初日の出ジオラマ」で、すがすがしい日の出を「パン パン」と拝み、次に、「スパーインスタントおぞうにとおせちボックス」で正月の料理を楽しんだ。
いつもお年玉をくれるおじさんの声が聞こえたけれども、顔を出すわけにいかなかったので、「自動ふりこみお年玉手帳」を取り出すと、「チーン」と五千円入金してもらうことができた。その後も、「チーン チーン チーン」とひっきりなしに入金してもらった。
家の階下も、家の外もにぎやかであったので、「おざしきだこ」を出して遊んだ。しずちゃんが遊びにきてくれたが、玄関前で「あたしなにしにこんなところへ?」悩んでいると、スネ夫とジャイアンがやってきて、「うちでゲームやろうよ」ということになり、「もう一人ぐらいいるといいんだけど。心あたりないからしかたがないよ」と言いながら行ってしまった。
のび太は「一人遊びマシーン」や「全チャンネルかべかけテレビ」を見て楽しんだ。
あたりは暗くなり、「楽しみにしていた元旦も、もうおわっちゃうのか。なんか…、とりかえしのつかないことしちゃったような…。さびしいよォ、ワァ~」とタタミを叩きながらくやしがっていると、ドラえもんがひみつ道具『ふりだしにもどる』を「ゴロ ゴロ ゴロ」と転がしてくれたので、元旦の朝に戻り、初日の出を拝むことができた。
[S1271・A3504・068501]