次元ローラー[★★]

[初出誌] 『次元ローラー』、「小学六年生」198412月号、10頁、57コマ

[大全集] 『次元ローラー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 122011330日 初版第1刷発行、10頁、57コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] のび太はジャイアンとスネ夫が野球に誘いに来ても、ドラえもんに断ってもらっている。ジャイアンが最近よく打たれ、ボールが空き地の周りの家に飛び込んでガラスを割り、しかも、ボールを取りに行って、叱られる役がのび太だからである。

 

 後々のことを考えると言いながら、ドラえもんは『次元ローラー』を取り出し、広々とした広場で野球をすることを提案した。拡げた分だけ、ボールが転がるので、のび太のところへ来た当たりはすべてランニングホームランになってしまった。

 

ジャイアンが今日の敗戦はすべてのび太のせいだと主張するので、ドラえもんは野球ができるように、ジャイアンの庭を拡げると申し出た。ジャイアンも、広くなった庭をジャイアンズのホームグランドにしようといって大喜びであった。

 

 家に帰ると、のび太は居間も浴室もトイレもこのローラーで、うんとうんと広くした。すると、ママは書留の印鑑を郵便屋さんに手渡すのも大変であり、掃除も仕切れないと嘆いていた。ジャイアンも庭の草むしりをどうしてくれるんだと、ドラえもんに電話で怒鳴ってきた。

 

  ドラえもんは広い家に住むのは、向いていないと判断して、ローラーのキャンセルボタンを押すと、反動でしばらくの間、前より狭くなってしまった。

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