めいわくガリバー[★★]

[初出誌] 『めいわくなガリバー』、「小学六年生」198310月号、12頁、61コマ

[単行本]  『めいわくガリバー』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第36巻」1986425日 初版第1刷発行、12頁、61コマ

[大全集] 『めいわくガリバー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1120101130日 初版第1刷発行、12頁、61コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『めいわくなガリバー』が『めいわくガリバー』に変更

 

[梗概] のび太はガリバーの絵本を読んで、あんなに感動したのははじめてだと主張していた。のび太が「広い宇宙のどこかには、地球より小さな人間の、すんでる星がぜったいにないとは、いいきれないのではあるまいか」とドラえもんを説得しながら、ひみつ道具『宇宙探検ボートで』で、人間の住んでいる星を探しに出掛けた。

 

 ドラえもんたちは発見は難しいだろうと思っていたが、「ズシン ドドッ」と海のまん中に着陸することができた。そして、海も浅くて小人の星であることが明らかになった。

 

 ドラえもんやのび太ががひみつ道具『マイクロ補聴器』を耳の穴につめると、「怪獣だ!! キングコングだ!! タヌキのゴジラだ!」と騒いでいることが耳に入ってきた。

 

 「みなさん、安心してください。ぼくらはみなさんの味方です。正義の巨人なのです。なかよくしましょうね」と言いながら歩いていると、「気をつけろ! 車を踏んづけるぞ。町を歩くな。交通事故のもとだ」とまで言われてしまった。

 

 空き地があったので、ひみつ道具『おりたたみハウス』を建て、しばらくすると、「ただちにたちのきなさい。これは裁判所の命令です」という通知が伝達され、「町がスッポリ日陰になって、めいわくです」という理由であった。

 

 二人は山奥へ移動しても、ヘリコプターでダム建設予定地です、立ちのいてくださいと命令されてしまった。

 

 のび太とドラえもんは巨人の偉大さを、わからせなくちゃと話し合っていた。海には小さなつぶが動いているので,すくってみると、タイやヒラメやサバやアジであった。

 

 金魚鉢で、水族館ができると考えながら、アミで魚を捕まえていると、漁場を荒らすなと抗議された。むなしくなって、のび太が海に「ジャボ ジャボ」と小便をすると、「きれいな海を返せ!! 巨人かえれ!! 海洋汚染」という猛烈なデモが始まった。

 

二人は「宇宙救命ボート」で帰る決心をし、地球に着陸すると、「ガリバーの話は、もう時代にあわないんだ」と思った。のび太は新しいガリバー物語を作り、「ガリバーは小人たちに、とてもめいわくがられました」と話を締めくくりました。

[S1168A3603068310]