ゼンマイ式潜地艦[★★★]

[初出誌] 『ゼンマイ式潜地艦……』、「小学六年生」19837月号、10頁、61コマ

[単行本]  『ゼンマイ式潜地艦』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第35巻」1986125日 初版第1刷発行、11頁、67コマ

[大全集] 『ゼンマイ式潜地艦』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1120101130日 初版第1刷発行、11頁、67コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「ブク ブク」コマ挿入[660(1)]

「すぐそこまできたよ」、「シッ、浮いてくるまでまつんだ」コマ挿入[662(1)]

「しずかちゃんの家だ」が「しずちゃんの家だ」に変更[662(4)]

「ん?……」、「あ、そうか!」コマ挿入[662(7)]

 

「おい! なにやってんだ!」、「あ、もういい。うら山へいこう」コマ挿入[663(2)]

「ごめん!」コマ挿入[663(5)]

「キャッ」コマ挿入[663(6)]

 

[梗概] 学校のうら山でプロレスごっこの遊びをしていたら、だんだん本気になり、「バシン ゴッ」となったが、のび太は何とか逃げて帰ってくることができた。しかし、ランドセルとくつのかったぽうは学校のうら山に置いたままであった。

 

 二階にいると、スネ夫とジャイアンが「ドラえもんがついてると思って、あいつこのごろなまいきだ。きょうこそやってやろうじゃん!!」との話し声が聞こえたきた。彼らが石を用意していたので「タケコプター」も使えず、のび太は「どこでもドア」も修理に出していることを知っていた。

 

 ドラえもんは庭にひみつ道具『原子力潜水艦型ゼンマイ式潜地艦』を取り出し、それに乗って忘れたものを取りに出かけた。潜望鏡でのぞいてみると、ジャイアンとスネ夫が待ち伏せしていたので、「ジャイアンとスネ夫のバーカ!」と声を掛け、地中に潜って航海を続けた。

 

 ゼンマイ切れの警告が「ピコ ピコ ピコ」と鳴ったので、急速浮上し、「キーコ キーコ」とネジを巻いていた。二人に見つかったので、「急速潜行!!」して、かろうじて二人から逃げることができた。

 

 スネ夫は町内の案内図を見ながら、この潜水艦は五百メートルごとにゼンマイを巻くため、浮上しなければいけないことに気づいた。ここからうら山に向かって五百メートルの浮上地点で潜水艦を待っていた。

 

しずちゃんの家の前を通ったので、のび太はうら山の方向ではなく右の方へ曲がってしまった。しずちゃんのお風呂だと気づくと、「ピコ ピコ」警報が鳴って、緊急浮上することになった。

 

「ムク ムク」と浮上すると、しずちゃんが石けんでからだを洗っているところであり、「キャッ」と叫ばれてしまった。のび太は顔を赤らめて、「ゼンマイを巻いたらすぐでていくから!!」と、懸命に「キーコ キーコ」とネジを巻いた。

 

 外では、ジャイアンとスネ夫がスクリューの音が聞こえなくなったので、窓から見つからないようにそっと中をのぞくと、「いやらしいやつじゃ!!」と、お風呂に入っていたおじいさんからお湯を「バシャ」と浴びせられてしまった。

 

 あぶないところを脱出し、うら山で忘れ物を発見すると、のび太は「ぼくがエッチだったからたすかったんだぞ」と自慢するので、それに対して、ドラえもんは「つまらないことでいばるな」と渋い顔をして戒めていた。

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