コピー頭脳でラクしよう [★★]
[初出誌] 『「コピー頭脳」でラクをしよう…』、「小学六年生」1982年2月号、10頁、68コマ
[単行本] 『コピー頭脳でラクしよう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第43巻」1992年1月25日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
[大全集] 『コピー頭脳でラクしよう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 9」2010年8月30日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
【初出誌vs.大全集】
「フムフムなるほど、……それが正しい答えか」コマ挿入[687(4)]
「あしたは大いばりで学校へいけるぞ」コマ挿入[687(5)]
「イヌがぼくに?そんなばかな!」、「手おくれでなければいいが……」コマ挿入[687(9)]
[梗概] のび太が本屋で立ち読みしていたら、トラ猫が「ママがおこってるぞ!! だらしなすぎるんだよ。学校が終わったら、きちんと帰って宿題をすませてから…」、のび太が「ネコのくせにえらそうな! まるで、ドラえもんみたいな口のきき方をして!!」と腹を立てると、トラ猫は「ぼく、ドラえもん」と答えた。
ドラえもんが手を離せなかったのでひみつ道具『コピー頭脳』を使い、トラ猫に生体ロボットになってもらって、迎えに行ってもらったという次第である。「コピー頭脳」の受信機を付ければ、どんな動物でもロボットになることができる。
のび太がママから買い物に頼まれたけれども、宿題やらなきゃいけないのでどうしようと喚いたので、ドラえもんに「コピー頭脳」を額に押しつけてもらい、のび太の知能程度や知識や、考えをうつしてもらっている。塀の上を歩いていた白いネコにコピー頭脳を付け、しばらくロボットになってもらうことにした。
のび太になりきってすぐ昼寝を始めたので、ドラえもんは「きみ自身がお使いに行くと固く決心しないとだめだと言われてしまった。そのため、のび太はお使いに行くと固く決心した。
しかし、のび太になり切った白いネコはシブシブでかけたので心配になってあとをついていくと、なんとかお使いをはたして無事に帰ってきた。ドラえもんがかえしてほしいと頼むと、白いネコは「フナーゴ」とドラえもんに飛びつき、「かえしたくないというのび太の強い意志を十分くんで、バリ バリ ガリ」とドラえもんに傷を負わせている。
のび太は自分のからだが二つできたような気がし、なまけながらなんでもできると考えた。ドカンの上で昼寝をしていたら、ジャイアンにおれの席だといわれて、「ドン」と突き飛ばされてしまった。のび太がもっと強いイヌにこのコピーを付けると、ジャイアンを「ボカ ボカ」と追い払ってくれた。
宿題を頼むと、大きなイヌは「無理! きみの頭のていどじゃ」、のび太は「ふゆかいだがそれはもっともだ。出木杉くんのノートをのぞいてこい、答えを正確に覚えてくるんだぞ」と命令した。
出木杉の家にいき、「かくすなよ。ウ~。フムフムなるほど、…それが正しい答えか」、家を出ると、「あしたは大いばりで学校へ行けるぞ」とはしゃいでいた。
のび太がドカンの上で昼寝をしていたら、ドラえもんが「えーっ、犬につけっぱなしでひるねしてたの!? コントロールを失って、犬が本人になりきっちゃうぞ」と教えられた。のび太は「犬がぼくに? そんなばかな!」、ドラえもんは手遅れでなければいいがと心配しながら探しに出掛けた。
出木杉の家にいくと、たった今帰ったところだよと言われ、本屋さんでは、主人が追っ払おうとしたら腕をかみつかれたという話であった。しずちゃんの家では、ひるねをして今帰ったところだと言われた。
家に帰ると、ママから「犬がただいまって…」と知らされ、のび太が足を組んで寝ている犬に「こらっ、コピー頭脳をかえせ」と怒鳴ると、逆に「ワンワン」と吠えられ、「のび太はぼくだ。へんなこというと、ゆるさないぞ」と玄関から追い出されてしまった。
夕食の時間帯に、塀をはさんで、ドラえもんは「そのうちすきをみてとりかえすから」、のび太は「はやくたのむよ」と真剣な会話が交わされていた。
[S0972・A4305・068202]