「チャンスカメラ」で特ダネ写真を…[★★]

[初出誌] 『「チャンスカメラ」で特ダネ写真を…』、「小学六年生」19821月号、10頁、68コマ

[単行本]  『「チャンスカメラ」で特ダネ写真を…』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第4巻」2006125日 初版第1刷発行、10頁、68コマ

[大全集] 『「チャンスカメラ」で特ダネ写真を…』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 92010830日 初版第1刷発行、10頁、68コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] スネ夫が朝口新聞を見せ、記事の写真の撮影者であることを自慢したので、みんなからビックリされてしまった。のび太が偶然だと主張すると、スネ夫はポケットカメラを持ち歩いて、決定的瞬間を撮影できる準備をしていたと反論した。

 

 のび太はもっとすごい写真を取ってみせると宣言し、ドラえもんから『チャンスカメラ』を出してもらった。このカメラは何か事件の起こりそうな時、あらかじめその場所へ連れて行ってくれるひみつ道具である。

 

 カメラが「身の回りレベル」にセットしてあったので、ママがバケツを持っていて滑ったり、ジャイアンの手元が狂って神成さんの家のガラスをボールで割ったりという、くだらない事件ばかりであった。

 

 「社会的レベル」に切り換えると、団地に連れてこられ、大きな事件が起こりそうであった。「予知ボタン」を押して見ると、画面には今から三分後に、奥さんがベランダから落ちるシーンが写っていた。早速駆け上がって注意すると、奥さんがビックリして植木鉢を落としてしまったので、こっぴどく叱られてしまった。

 

 今度は12分後に爆発が起こって、火事になっているシーンが現れた。急いでその家に行くと、レンジの火が消え、ガスが漏れていたので、窓を開けると、そこの主人がタバコをくわえて現れた。

 

 そして、またまたこっぴどく叱られたので、のび太が腹を立ててしまった。ドラえもんは片端から事件をもみ消しているのであるから、写真が撮れないのは当然だ、と反論した。

 

 決定的な写真が撮れないので、のび太は「スネ夫にバカにされる」といって泣き出した。最後の手段として、レバーを「インチキレベル」に切り換えた。このレベルで撮影すると、たいした事件でもないのに大事件にみたいに写る。

 

 夫婦げんかを写したり、ジャイアンに追っ掛けられ、のび太は辛うじて交わして、ジャイアンが池に落ちたので、ジャイアンが「おぼえてろーっ!!」と叫んでるシーンを写したりした。

 

 現像してスネ夫やしずちゃんに見せると、「UFOがうつってるわ!!」、「公園にネッシーが!?」写っている決定的瞬間の写真であった。夫婦喧嘩で投げ合ったサラがUFOに、ジャイアンの拳と頭がネッシーそっくりであったためである。

[S0971B0402068201]