サカユメンでいい夢みよう[★★]
[初出誌] 『「サカユメン」でいい夢みよう…』、「小学六年生」1981年12月号、10頁、64コマ
[単行本] 『サカユメンでいい夢みよう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第36巻」1986年4月25日 初版第1刷発行、10頁、68コマ
[大全集] 『サカユメンでいい夢みよう』、「藤子・Ｆ・不二雄大全集 ドラえもん 9」2010年8月30日 初版第1刷発行、10頁、68コマ
【初出誌vs.大全集】
「行ってきまあす」コマ挿入[666(6)]
「やあ、カタツムリ」コマ挿入[666(7)]
「あわてなくていいよ。人生は長いんだ」コマ挿入[667(1)]
「きっと0点だよ。今夜の夢が楽しみだなあ」コマ挿入[667(8)]
「ウオー オーオ ギャア」挿入[669(5)]
[梗概] のび太はクドクドときょう一日を詳しく説明すると、ドラえもんから「ようするに、いつものパターンどおりのいやなめに、きょうもあったということね」とあっさり言われてしまった。
「ぼくのみにもなってくれ」と訴えるので、ドラえもんもストレスは体にも心にもよくないから、ひみつ道具『サカユメン』を出している。「これを飲んでねると、その前にあったいやなできごとをうち消すような夢がみられてスッキリする」というものである。
のび太がこれを飲んで寝ると、学校では、先生から「野比くんがこんなにできるとはしらなかった！ わが校はじまって以来の大天才だ！！ それにひきかえ、みんなの成績はなんだ！！ 全員ろうかにたっていなさい！！」となった。
家でも、ママから「どうせきょうもちこくしてテストは0点で、たたされたんでしょ。聞かなくてもわかっています！！ ガミガミ」と説教するので、テストの結果を見せると、満点の150点であった。のび太は「もっと自分の子どもを信じなさい。ガミガミ」と説教している。
外に出ると、しずちゃんと出木杉に吠えているイヌをみて、シッポを「ギュ」とつかみ、いつもと逆に「ガブ ギャン」とのび太が犬にかみついて、こらしめている。
しずちゃんから「のび太さんすてき！ みなおした」と言われ、ジャイアンやスネ夫からは「おまえあんまり勉強ができすぎるぞ！！」と脅されたが、のび太は「争いはこのまないのだが、ふりかかる火の粉ははらわねば」と言いながら、「ボカ ボカ」と二人を殴り飛ばしている。
ドラえもんから起こされると、「スッキリしたなあ。こんなさわやかで楽しい朝ははじめてだよ」とご機嫌であった。ドラえもんから「クスリにたよらないで現実の生活をしっかりと」とアドバイスされたが、のび太は「現実はどうせろくなことないよ。今夜の分も飲んでおこう。パク パク」と五、六錠のくすりを飲んでしまった。
「ひどく叱られていやな思いするほど、今夜の夢が楽しいものになるんだ」と考えながら、学校へ行くと、先生が大幅に遅れ、テストの結果が返されると、予想外の95点であった。家に帰ると、ママは宝くじで百万円に当たっていた。
外に出て、犬にかみついてもらおうとしたら、虫歯になっており、ジャイアンに殴られようと思って、「ドシン」と突き倒すと、自動車事故から命がけで救ってくれたと感謝された。こんな時にかぎって、おじさんやおばさんからこづかいをもらうことになった。
のび太は「ねない！ 今夜は絶対ねないぞ！！」と宣言していたが、のび太が「ウオーオーオーギャア」と悲鳴をあげるので、ドラえもんは「眠れないのはこっちだよ。どんなにおそろしい夢をみてるんだろ」と心配になった。
[S0970・A3602・068112]