のび太の調教師[★★]
[初出誌] 『「天ばつムチ」でしつけを…』、「小学六年生」1981年10月号、8頁、59コマ
[単行本] 『のび太の調教師』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第27巻」1983年4月25日 初版第1刷発行、8頁、59コマ
[大全集] 『のび太の調教師』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 9」2010年8月30日 初版第1刷発行、8頁、59コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『「天ばつムチ」でしつけを…』が『のび太の調教師』に変更
「えーい、おもしろくない!!」が「ええい、おもしろくない!!」に変更[636(7)]
[梗概] のび太が「いつもいつもあいつのためにみんながなかされているんだ。りくつの通じる相手じゃないしな。あいつは猛獣だ。ライオンだ。ゴリラだ!!」と訴えるので、ドラえもんは猛獣という言葉をヒントにひみつ道具『天ばつムチ』を取り出している。
悪いことをしたとき、このムチをならすと、その罪の重さにふさわしい罰が与えられるものである。
スネ夫がジャイアンの前からコソコソ逃げるので、「おれはいま、機嫌が悪いんだと言いながら、スネ夫にメリコミパンチを食らわした。それを見ていた、ドラえもんがムチをならすと、大工さんの担いでいた丸太がメリコミパンチのごとく、ジャイアンの顔にヒットした。
ジャイアンがはる夫の本を強引に借りるので、はる夫は「ジャイアンに貸すと、二度と返らないから」と口にしてしまった。すると、「ゴチ」とゲンコツで頭を殴られた。のび太がムチをならすと、ジャイアンは石につまずいて本を、「ブブウ」ときた自動車の屋根に飛ばしてしまった。
その本ははる夫の前で、車から振り落とされて返ってきた。ゲンコツ一発分のばつは、ジャイアンが蹴った石が電柱に「カン」とあたり、はね返ってジャイアンの頭を「ゴチ」と直撃した。
しばらくすると、少しこりたジャイアンがおかしいなと思いながら家に帰ろうとしていた。のび太は「こまるな、しつけができないよ」と言いながら、「コロ コロ」と転がってきたボールを「ボン」と蹴って、ジャイアンのの頭に「ボカン」と命中している。
ドラえもんから「ちょっとひどいんじゃない」ととがめられたが、のび太は「ジャイアンをおとなしくさせるためだ。町の平和のためにぎせいになってもらおう」と反論した。
ボールを持った男の子を追いかけだしたので、ムチをならすと、ジャイアンは寝ていたイヌにつまずいて、追い回した距離と同じ距離だけイヌに追い回されることになった。「はらたつなあ!! も~」と八つ当たりを始めたので、ムチを鳴らし続けた。
しばらくすると、ジャイアンは「ウ~…」と顔を真っ赤にして殴りかかろうとしたが、手を全くださなくなった。
のび太はもうだいじょうぶだと思ったので、しずちゃんとスネ夫の目の前で、「まあ見てな」と言いながら、ジャイアンに両手で口を大きく開いて「ベ~」をした。しかし、のび太は「ボコ ボコ」に殴られてしまった。ドラえもんは「けっきょくジャイアンは、ライオンよりものおぼえが悪かったということか」という結論に達した。
[S0968・A2702・068110]