へやいっぱいの大どらやき[★★★]
[初出誌] 『細菌を利用してドラやきを作ろう……』、「小学六年生」1979年1月号、10頁、68コマ
[単行本] 『へやいっぱいの大ドラやき』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第20巻」1981年1月25日 初版第1刷発行、10頁、70コマ
[大全集] 『へやいっぱいの大ドラやき』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 6」2010年3月30日 初版第1刷発行、10頁、70コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『細菌を利用してドラやきを作ろう……』が『へやいっぱいの大ドラやき』に変更
「おいしい!!」コマ挿入[545(1)]
「おしつぶされるぞっ。早く部屋から脱出しろ」コマ挿入[546(7)]
[梗概] ドラえもんはひみつ道具である『イキアタリバッタリサイキンメーカー』を使って、水からどら焼きを合成する菌を作っていた。しかしながら、今まで三百八十八種の菌を作っていたけれども、ろくなものができないので、気長にやることに方向転換していた。
のび太がこの機械を使って、いろんな菌を作ったが、そのうちのひとつの菌を木の葉に混ぜて発酵させると、甘いジュースを作ることができた。このジュースはしずちゃん、スネ夫、ジャイアンなどに大好評であったので、のび太は「ノビジュース」と名付けて、コーラのように世界中に売り出そうと思った。
家では別のシャーレの菌がどら焼きを「ムク ムク」と大きくしていた。ドラえもんに言わせると、ドラや菌という「空気があるかぎり無限に大きくなり、ついには地球をおしつぶすおそろしい菌だぞ!!」というものであった。
殺菌しないとたいへんなことになり、ドラえもんはどんどん膨張するどら焼きに押しつぶされそうになったが、辛うじて部屋から脱出することができた。
部屋がパンクしそうになった時、部屋から「シュウ~」という音が聞こえてきた。前にドラえもんがくだらない菌だといって、殺菌しようとしていた「どら焼きから空気をつくる菌」を、のび太が「何かの役に立つかもしれない」と保存して置いた。
その菌に触れたため、巨大などら焼きは空気になってしまった。さらに、ドラえもんが買ったばかりのどら焼きもその菌に触れたため、袋の中身は空っぽになっていた。
[S0670・A2013・067901]