予知夢アメ[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『予知夢アメ』をなめると、「危険がせまっている時、夢の中でしらせてくれる」

 

【使用目的】 のび太はただの偶然であると笑い飛ばしていたが、出木杉は人間には予知夢という超能力があると言い出した。そして、しずちゃんも同意する態度をとった。家に帰ると、ドラえもんまでほんとだというので、のび太は「ガク」ときてしまった。そして、ドラえもんはのび太に「予知夢アメ」を出している。

 

【使用結果】 のび太が早速「予知夢アメ」をためしてみると、夢の中で、「宇宙征服をめざし百万光年の旅にでたが…。住みやすそうな星はなかなかみあたらないものだなあ。長官、右舷前方に星が。空気も水もあって生物が住んでいそうです。ようし、あの星を征服するのだ!!」と命令が下ったので、のび太は「ガバ」と起きた。

 

 宇宙人が地球を征服というあまりにも非現実的な話しであったが、予知夢アメはうそをつかないので、のび太は再度「グウ」と寝ることになった。

 

  「大気圏に突入! あの島を目標に着陸。まず食料にする生物をさがすのだ」との命令が再度でたので、のび太は起き上がって、総理大臣、いや、防衛庁長官に、電話しようということになった。電話すると、「つまらないいたずらはやめろ」という返事が返ってきた。

 

 ジャイアンやスネ夫に話しても、「ガハハハハ、ワハハハハ、ゲラゲラ、ウヒャヒャ~」とバカにして大笑いするばかりであった。出木杉に相談すると、「えっ、宇宙人が!? たいへんだ。いそいで対策を立てなくちゃ。

 

  こんなときのためにと、ひそかに宇宙ミサイルを研究してきたんだ。なんとか今夜までに完成させよう」ときわめて積極的な提言を受けることになった。ジャイアンとスネ夫も「さっきは笑って悪かった。おれたちも地球防衛隊に入れてくれ」と名乗り出た。

 

 意見がまとまらないで、夜になり、「ああ、どうしたらいいんだろ。そろそろばんごはんだけど。めしと地球とどっちが大事だ!!」と意見も混乱しだした。

 

ジャイアンとスネ夫が出木杉のミサイルがどうなったかを聞きにいくと、出木杉は「なんだ、きみたち本気にしてたの。きょうは四月一日、エイプリル・フィールだろ。せっかくだから、のび太くんのうそにだまされたふりをしてあげたの」と言われ、ふたりは「よくもだましやがって」とのび太を「ボカ」と殴り飛ばしている。

 

 のび太が殴られ、「グウ」と寝てしまうと、「一匹の生物発見! うーむまずそうだが…、いちおう食べてみるか。かかれ!! ゴ・ゴ・ゴ…」となり、のび太は「ギャッ ワーッ、ぼくにむかってくる。パク」となんか口に入ったような気がし、しばらくすると、ゾクゾク寒気がし、熱がでて、「ウ~ン、苦しいよ~」と言いだした。

 

 ドラえもんが『お医者さんカバン』で調べると、胃の中に見たこともない細菌がうようよいたので、「ウルトラスーパーオールマイティワクチン」を注入した。すると、「イテテ、イテテ。全員脱出!! ゲボ」となった。

 

 「なんだ、ばいきんの地球征服だったのか。ばいきんをばかにしちゃいけない。おかしな伝染病が、世界じゅうに広まったらたいへんだよ。やはりぼくらは地球を守ったんだ」となった。

 

 のび太は「ゴホ ゴホ」と咳をするしずちゃんに、「地球征服にきた、インフルエンザかもしれない。みてあげるってば」と「お医者さんカバン」をもって、懸命に説得していた。スネ夫は「まだやっている。四月一日はすぎたのに」とあきれかえってみていた。

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