野生ペット小屋[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『野生ペット小屋』のスイッチを入れてダイヤルを回せば、好きな動物を探すことができる。

 

【使用目的】 しずちゃんやジャイアンやスネ夫が自分達の飼っているペットについて、楽しそうに話を弾ませていた。のび太ひとり蚊帳の外であったので、ドラえもんに「野生ペット小屋」を出してもらっている。

 

【使用結果】 のび太は「野生ペット小屋」で群れをはなれて、迷子になっているらしい赤ん坊のゾウを飼うことに決めた。牛乳ビンを「ビッグライト」で大きくして、ミルクを飲ませたが、飲まないので「桃太郎印のキビダンゴ」を溶かして飲ませることにした。

 

  元気になったので、のび太はゾウにハナちゃんという名前をつけた。この小屋のダイヤルをロックしておくと、「いつでもゾウがどこへいってても、ボタンを押せば、ゾウのそばに出口が開く」ことになる。

 

 夜中に「パーオン」となくので、のび太が小屋のスイッチを押すと、ハイエナの群れに取り囲まれていた。のび太はもう少し大きくなるまで、ハナちゃんと朝までふとんの中で寝ることにした。

 

のび太は毎日楽しくなり、乳離れさせるため、バナナを「ビッグライト」で大きくして与えている。毎日アフリカの大地でハナちゃんと腕相撲したり、水浴びをしたり、ターザンごっこをして、真っ黒に日焼けしている。

 

 ある日一頭のゾウがハナちゃんをじっと見てから、「パオン ドドドツ ドドドツ」と追いかけてきたので、ひとまず小屋に避難することにした。

 

  ゾウのママがハナちゃんを取り返しに来たのではないか、とドラえもんに指摘されると、のび太は「スモールライト」を出してもらって、ハナちゃんとずっといっしょにくらすんだと主張している。その晩、日本は寒くて狭いので、ハナちゃんは風邪をひいてぐったり寝込んでしまった。

 

 小屋の外ではママがじっとこちらを見ているので、のび太はハナちゃんを押し出してママのほうへ押してやると、「バルル…」と思い出して、ママと一緒に戻っていった。

 

  のび太は空を見上げながら、「ほっとしたような、さびしいような……」、ドラえもんもかたわらでどら焼きを食べながら、「きっとアフリカで、しあわせにくらしているさ」と楽観視していた。

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