メモリーディスクとプレーヤー[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『メモリーディスク』は、脳に蓄えられている記憶を、取り出して記録してくれる装置である。にせの記憶をディスクに書き込むことも可能である。「プレーヤー」にかけると、記憶の内容が随時、モニターに映し出される。
【使用目的】 のび太が『こわい話』という本を往来で読んでいるとき、ジャイアンとスネ夫に「ワッ」と脅されたので、「チョロ チョロ」とおもらしをしてしまった。
この件が言いふらされて町中の噂になり、しずちゃんに一生軽蔑されるんだと泣き崩れると、ドラえもんは「メモリーディスクとプレーヤー」を使ってなんとかしようと言ってくれた。
【使用結果】 家に帰ると、ママにお財布をなくしたから捜してほしいと頼まれた。「お給料日まで、まだ二十日もあるのに」というので、ドラえもんにそのことを話すと「メモリーディスク」を出してくれた。ドラえもんはこのディスクを使って、ママの脳に蓄えられていた一日分の記憶を抜き取ってインプットした。
一時間ほど前からのママの記憶を、「プレーヤー」で画像に映した。映像を見ていると、ママがお客さんを部屋に案内した時、ザブトンの下に財布を入れてしまっていた。記憶をママにもどして、ザブトンの下を調べると財布を発見することができた。
のび太はズボンが「ジト~」とぬれていることに気づき、「大事なことわすれてた!! あの二人がいいふらしたら、まちじゅうのうわさになる。日本じゅうの大評判。しずちゃんに一生けいべつされるんだ。ワ~」と右手で盛んにタタミを叩きながら、泣き崩れていた。
ジャイアンが安雄とはる夫にドカンのある広場で、「ほんとにのび太というやつは…」と話していた。早速、このディスクを使って三人の記憶を抜き出した。そして、おもらしの記憶の入ってる部分を探し、マジックで塗りつぶした。とくに、ジャイアンの記憶は一時間ほど前からの部分も消すことにした。
このディスクをもどすと、ジャイアンは「なにかおもしろい話してたような気がする…。?」と考え込んでいた。スネ夫がしずちゃんに話をしようとしていたので、記憶を抜き取り、にせの記憶をはめこむことにした。
すると、スネ夫は「そうだ思いだした! ワッとのび太をおどかしたら…、はずみでおしっこまらしちゃったんだよ。アハハアハハ」と、おもらししたスネ夫当人が大笑いした。すると、しずちゃんから「スネ夫さんて、赤ちゃんみたい」と言われたので、スネ夫は「? ? ?」となり、顔を赤らめるばかりであった。
[S12510・A39028・058306:194]